14日の香港市場は、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比170.85ポイント(0.94%)安の17941.78ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が47.15ポイント(0.73%)安の6374.66ポイントと反落した。売買代金は1162億2400万香港ドルとなっている(13日は1073億2200万香港ドル)。



投資家の慎重スタンスが強まる流れ。通商問題などを巡り、中国と西側諸国の対立が続いている。国営メディアは14日、欧州連合(EU)が中国製の電気自動車(EV)に追加関税を課すと発表したことへの報復措置として、中国は排気量2500cc以上のガソリン車やブランデーに対する輸入関税を引き上げることを検討していると伝えた。また、中国商務部の報道官は13日の記者会見で、EUから輸入される乳製品や豚肉製品について、関連業界からの申請があれば調査を実施する方針を示している。ほか、中国で15日までに5月の金融統計、週明け17日に同月の鉱工業生産や小売売上高などが発表されることも買い手控え要因として意識された。(亜州リサーチ編集部)



ハンセン指数の構成銘柄では、宝飾小売チェーン大手の周大福珠宝(1929/HK)が8.9%安と下げが目立っている。同社が昨日引け後に報告した2024年度決算は2割増益と堅調だったものの、足元の売り上げ低迷が嫌気された。



セクター別では、医薬品開発受託機関(CRO)など創薬支援関連が安い。無錫薬明康徳新薬開発(2359/HK)が5.1%、康龍化成(北京)新薬技術(3759/HK)が5.0%、薬明生物技術(2269/HK)が4.4%、来凱医薬(2105/HK)が1.7%ずつ下落した。中国のCRO企業を巡っては、米連邦政府が特定のバイオテクノロジー企業と契約を結ぶことを制限する「バイオセキュア法案」が審議されている。



自動車セクターの一角もさえない。吉利汽車HD(175/HK)が1.8%安、比亜迪(BYD:1211/HK)が1.5%安、小鵬汽車(9868/HK)が1.2%安、蔚来集団(9866/HK)が1.1%安で引けた。



他の個別株動向では、白酒(中国の蒸留酒)メーカーの珍酒李渡集団(6979/HK)が1.8%安。高級白酒の値下がりが加速している――などと伝わったことなどが売り材料視されている。酒類調査会社の最新データによると、貴州茅台酒(貴州マオタイ:600519/SH)の主力商品「飛天」は、14日の1瓶(500ml)当たり卸値が2230人民元(約4万8400円)まで低下した。数日前よりも下落ピッチが速まり、「飛天」は、2024年の安値をさらに更新している。



半面、中国不動産セクターは高い。世茂集団HD(813/HK)が10.4%、旭輝(884/HK)と雅居楽集団HD(3383/HK)がそろって5.6%、遠洋集団HD(3377/HK)が3.1%ずつ上昇した。



証券セクターもしっかり。海通証券(6837/HK)が5.6%高、中国国際金融(3908/HK)が2.5%高、国聯証券(1456/HK)が2.2%高、華泰証券(6886/HK)が1.6%高で取引を終えた。



一方、本土市場は反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.12%高の3032.63ポイントで取引を終了した。金融株が高い。不動産株、消費関連株、インフラ建設株、素材株、運輸株なども買われた。半面、発電株は安い。エネルギー株、医薬株、軍事関連株も売られた。





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