今年度初のいわき市通学安全対策推進会議は20日、市役所東分庁舎で開かれ、市教委が取りまとめた「市通学安全対策基本方針案」を承認した。今後、基本方針に基づき、市内小中学校の通学路の安全確保に向け、関係機関と道路管理者らが計画(PLAN)、実行(DO)、評価(CHECK)、改善(ACTION)を繰り返す「PDCAサイクル」に取り組む。

 通学の安全確保に向けては、2015(平成27)年度に市教委や県教委、学校、PTA、警察、道路管理者などでつくる「市通学路交通安全対策推進協議会」が設置された。3年に1回、合同で通学路の危険箇所を点検し、ハード、ソフト両面で対策を講じてきた。2021(令和3)年に市通学安全対策推進会議に組織を改め、交通安全と防犯の両面の対策を進めてきた。

 基本方針は、関係する機関・団体が連携し、通学路の安全点検や対策を効果的に推進するために策定した。安全確保のためのPDCAサイクルの流れや、国、県、市、警察、市教委のそれぞれの取り組み、定期的な合同点検の実施体制、対策の検討、関係者間の連携、対策効果の把握、対策の改善、危険箇所一覧表の公表などを盛り込んだ。

 会議には関係機関から約30人が出席。推進会議委員長の柴田光嗣市教育部長があいさつした。通学路や通学区域の一斉合同点検を踏まえた対策実施後の効果を把握するため、今年度中に全小中学校を対象に、PTAや交通安全母の会などの関係者のアンケート調査を実施することを決めた。

(いわき版)