福島民報社の「民報金ばれん」を受けた福島県の南会津町消防団の児山孝美団長らは17日、町役場を訪れ渡部正義町長に受賞を報告した。金ばれんは町役場内に展示される。受賞記念パレードは7月15日に町内で催される。

 児山団長は「伝統ある民報金ばれんを受賞できたのは関係機関や団体の皆さんの協力あってこそ。受賞を励みに、今後も町民の安全安心のため活動する」と述べた。渡部町長は「長年の活動の成果が認められた証。今後も安全安心のためにご活躍いただきたい」と受賞をたたえた。

 第1支団の赤井美洋支団長、星良明副支団長、第2支団の大山純支団長、宮崎博之副支団長が同席した。

 南会津町消防団は15日に二本松市民会館で開かれた第77回県消防大会で金ばれんを受けた。2006(平成18)年の町村合併で田島、舘岩、伊南、南郷の旧4町村の消防団が統合。地域は2011年7月の「新潟・福島豪雨災害」、2015年9月の「関東・東北豪雨災害」、2019年10月の台風19号による水害に見舞われた。消防団が迅速な避難誘導などに当たり、人的被害は皆無だった。復旧作業でも住宅地の土砂撤去など積極的な活動で住民の生活再建に寄与した。

 火災発生時の消火活動や予防啓発はもとより、高齢化の進行など中山間地域が抱える課題の対応にも力を注ぐ。団員で構成する独自の山岳救助隊も組織している。