衆院議員の任期満了まで21日であと1カ月。衆院選は11月中の投票が有力となっているものの、日程が固まらず同時期に首長や議員選挙を予定する県内自治体の選挙管理委員会は「日程を早く決めて」と気をもむ。選挙期間が重なれば会場や人員確保の再検討を迫られるためだ。経費削減や投票率アップを見込んで「同日選」を模索する選管もあり、担当者は激動の政局を見守りつつ準備を進める。
 「早く日程を決めてもらわないと、投票日を合わせるかの議論もできない」。11月に市長選を控える福島市選管の菊田悟事務局長はそう話す。選管は市長選を11月14日告示、同21日投開票に決めたが、衆院選が11月にずれ込む見通しになったことで日程は揺れている。市長選と衆院選の投票日が1週間ほどのずれだった場合、市長選との「ダブル選挙」とする日程変更案が出ているからだ。
 同日選となれば、計4種類の投票となるため事務作業は煩雑になり、ミスが起きる可能性も高まる。だが、有権者にとっては投票が1度で済み、経費も削減されるなどメリットも大きい上、新型コロナウイルス感染防止対策の観点からも大勢が集まる機会を減らすことは有効とみる。菊田事務局長は「準備は粛々と進めているが、衆院選の日程が決まらないと本格始動できないのが現状だ」と語る。
 二本松市選管は11月21日告示、同28日投票で選挙の準備を進める。解散などで衆院選がずれ込み同21日投票となった場合、衆院選の投票と市長選の告示が重なることになる。また衆院選が同7日投票となった場合は、市共催のロードレース大会と重なることから選挙事務の人員確保が課題になるという。岡村重事務局長は「1カ月に二つの選挙を行うことになる。衆院選が遅れれば、対応は厳しくなる」と頭を悩ませる。
 周知、準備を優先
 12月8日の任期満了に伴う町長選を控える広野町は7月から衆院選の時期を注視してきたが今月9日、11月16日告示、同21日投票とする選挙日程を決めた。投票日を衆院選に合わせることも検討していたが、衆院選が見通せないことを受け、町長選の周知や準備を優先した。町議選を10月26日告示、同31日投票で行う会津美里町は、衆院選の期日前投票期間中に投票日を迎える可能性がある。会場や人員確保が課題といい、町選管は「立て続けの選挙となれば、より慎重に準備を進めなければならない。投票用紙の二重交付も心配」としている。