南相馬市産の大豆を使ったクラフトビール「野馬追の里ほほえみエール」が完成し、製造に協力したあぶくま信用金庫(同市)が11日、同信金本部でお披露目した。
 東京都のレストラン兼ビール醸造所「羽田スカイブルーイング」で販売している。330ミリリットル入りで、価格880円(税込み)。アルコール分は5%。
 クラフトビールは、全国の信金でつくる「よい仕事おこしネットワーク」の仲介で大鵬(東京都)が製造した。泉ニューワールド(同市)が提供した県の奨励品種の大豆「里のほほえみ」を使って醸造し、香ばしく、さっぱりとした味わいに仕上がった。ラベルは、大豆と相双地方の伝統行事「相馬野馬追」で騎馬武者が背にする旗指し物をイメージした。
 今後は5月25日から開かれる相馬野馬追に合わせ、同市の酒屋でも販売される予定。価格は未定。売り上げの一部は市に寄付される。
 あぶくま信金は、新たな産品の魅力を知ってもらうと一部の取引先にクラフトビールを贈っている。阿部高浩常勤理事は「クラフトビールをきっかけに、大豆をはじめとする南相馬の名産品の魅力が全国に広がれば」と語った。