県や農業関係団体などでつくる県米消費拡大推進会議は本年度、県産米を購入して独自のポイント「米(マイ)ル」をためると県産品が当たる「ふくしま米ルプロジェクト」の対象を首都圏の量販店にも拡大する。首都圏での県産オリジナル米の認知度は1割未満にとどまっている現状を踏まえ、県内のみの対象を首都圏にも拡大し、認知度向上や販路拡大を図る。
 15日に福島市で開いた総会で示した。推進会議が1月に実施した県産米に関する調査によると、首都圏の県産米認知度はトップブランド米「福、笑い」が7.0%(前年度比0.6ポイント減)、オリジナル米「天のつぶ」が5.2%(同0.6ポイント増)で、「知らない」と回答したのは35.3%(同0.9ポイント減)だった。購入経験のある品種は「天のつぶ」が3.9%(同2.0ポイント増)、「福、笑い」が2.4%(同1.1ポイント増)で、「購入経験なし」は38.1%(同4.5ポイント減)だった。県によると、産地間競争が年々厳しさを増しており、購入増加に結び付けたい考えだ。
 このほか県内で昨年、消費された米は約10万9000トン(前年度比約2000トン増)で、県産米の消費率は全体の68%(同2ポイント減)と推計されており、推進会議は県内でも他県産米が置かれている販売棚の獲得や業務用米の需要を掘り起こす方針だ。