働く人に役立つプラスαな考え方に注目する「αism」。

「その洋服、捨てないで染め直して、長く着ませんか」。
老舗工房のサステイナブルな提案に迫った。

着古して色あせたシャツが。
まるで新品のように生まれ変わる。

愛着のあるものを捨てずに、もっと長く使ってもらいたい。

そんな思いを描いた、老舗の工房が始めた、今の時代ならではのサステイナブルなサービスとは。

埼玉・寄居町にある、染め物工房「KINU NO IE」。

創業84年、ここでしかできない色鮮やかなオーロラ染めが人気だが、2020年6月から新たに始めたのが、既製品の服などを染め直すサービス「SOMA RE:」。

染色職人・井澤剛史さん(35)「洋服の大量廃棄とか環境の問題とか、いろいろな話題が出ている中で、自分自身も服は毎年買い替えるというタイプではなくて、気に入った服を長く着る方が好きなタイプだったので」

「捨てるなら、染め直してより長く使ってもらいたい」と考えた井澤さん。

オーダーはTシャツ1枚から可能で、基本の色は黒。

LINEなどで見積もりを依頼すれば、靴や帽子など、ちょっと変わったものの染め直しや色の相談にも応じてくれる。

職人は井澤さん1人のため、1日に染められるのはおよそ20着。

送られてきた服は、まず丁寧に手洗いし、汚れを落とす。

それが終わると、染めの命染料の調合。

ちょっとした量の違いで、染め上がりに大きな差が出るという。

そしていざ、染め直しの作業へ。

洗った服を次々に染料の中に沈めていく井澤さん。

鮮やかな色の服が、見る見る黒く染まっていく。

染めと洗い、こうした作業を繰り返すことおよそ7時間。

元はまったく違う色だった服が、見事に黒く染まり、新品同様に生まれ変わった。

染めの代金の10%を支払えば、最大1年間染めた衣類を預けておくこともできるこのサービス。

今では4カ月待ちの人気となったが、今後の展望については。

井澤さん「(コロナで)どうしても皆さん家にいる時間が長かったので、おそらく服を整理された方が多かったのだと思う。うちの会社だけでなく、洋服を染めて着られるようになるという考え方自体が、いろんな方に広まっていくといいなと考えています」