さまざまな商品を扱う自動販売機が増えているが、5月15日、JR札幌駅に北海道で初めて駅弁の自販機がお目見えした。
北海道初の“駅弁自販機”が登場
赤い自動販売機。
出てきたのは、なんと駅弁。
海鮮ちらしずしの弁当や定番の幕の内弁当「いしかり」など、自販機では6種類の駅弁を購入することができる。
駅弁の自販機は北海道初。
全国では福井、大阪に次いで3例目だ。
「え、聞いたことない」（JRの利用客）
「手軽に買える機会ができたのはいいことだと思います」（JRの利用客）
「対面もいいんですけど自動販売機だと好きなものを選べるのが楽しい」（JRの利用客）
「あまり人と話すのが得意じゃないので、人と接しない分買いやすい」（JRの利用客）
自販機を設置したのは明治32年に創業した老舗の駅弁販売店「弁菜亭」。
「札幌駅に改修工事が入っているので、省スペースで販売できる部分が自販機のメリット」（弁菜亭 洲崎 昭光 社長）
人手不足で店舗の維持が難しく
昭和の時代、駅弁は立ち売りで販売されていた。
肩から木箱を下げた販売員が列車の中にいる乗客に一つ一つ弁当を売り歩いていく姿は、駅のホームの日常風景だった。
時代は平成を迎え、駅弁はホームのワゴンで売られるようになった。
ホームのワゴンも10年前に姿を消し、店舗での販売に切り替わっていたのだが。
「対面販売を大切にしていたが、人手不足で店舗の維持が難しくなった」（洲崎社長）
コロナ禍の前に約120人いたスタッフは半分近くに減少。
5月末には6つある店舗のひとつを閉店する予定だ。
人手不足の対策としても期待されている駅弁の自販機。
始発から終電にあわせて駅弁が販売される。
