いつもと違う部屋で寝る「おうちホテル」

GWが近づき旅行に行きたいと思っている人もいるだろうが、4月12日から東京都・京都府・沖縄県にも「まん延防止等重点措置」が適用されるなど引き続きコロナ対策が講じられる中では、遠出はもとより近場に遊びに行くのもちょっと…という複雑な心境ではないだろうか。

そんな中「おうちでホテル泊を楽しむ」アイデアが話題となっている。

体験を投稿したのは、自身のブログにて育児漫画などを連載している漫画家・イラストレーターの、むぴー(@mupyyyyy)さん。

春休みのある日、むぴーさんの5歳の息子さんが発案したという「おうちをホテルみたいにしよう!」というアイデア。
息子さんからは「一回ホテルに行ってみる」という案も同時に出たそうだが、そういう訳にもいかず、外出せずにホテルを再現するにはどうしたらいいかを家族で話し合うことにして、「おうちホテルプロジェクト」が開始したという。

まず最初に行ったのは「ホテルは散らかっていない!」ということで、部屋の片付け。

そして、普段寝る際に使っている部屋の隣の部屋に布団を移動させ、部屋に入るためのカードキーや朝食チケットも手作りで用意。部屋の中にはテーブルの上にガイドブックや「お着き菓子」としてラムネを置くなど、ちょっとした小道具も充実させたという。

準備が整うと、一旦、夫と息子さん、3歳の娘さんは家の外に。
チャイムを鳴らして改めてホテル客として自宅に入るという徹底ぶりで、玄関はフロントに!
客役だったはずの息子さんがホテルスタッフ役に回るなどの自由さを見せつつ、家族代表で娘さんがチェックインを済ませ、カードキーと翌朝の朝食チケットをもらうと、さっそく整った部屋の中に。
ドアは必ずカードキーで開錠するなど細かな演出を挟みつつ、ホテル備え付けのアイテムとして嬉しい「UNO」や「人生ゲーム」といったゲーム類で遊んだそうだ。

夕食後は全員で温泉(お風呂)に入り、おそろいのパジャマで就寝。
いつも生活している自宅にもかかわらず、ホテルらしい小道具を使う楽しさや普段と違う部屋で寝るだけで、どことなく“特別感”が生まれてワクワクする…というのは誰もが共感できるだろう。

漫画では布団の上でジャンプしつつ「シュゴーイ!ホテル!」「イエー!」とテンションMAXで大はしゃぎの子どもたちが描かれ、思わずこちらも笑ってしまう「おうちホテルプロジェクト」。

SNSではこのアイデアに「皆で楽しもう!!という雰囲気が伝わってきた」「おうちの中でこれほどまでに楽しめるとは!」とコメントが続々。
また、とあるホテルの公式アカウントからも「コロナが落ち着いたら本当のホテルにチェックインしに来てくださいね!」と声がかかるなど、注目の的となった。

「いつもの隣の部屋で寝る、たったそれだけの事がこんなに楽しい思い出になるんだなあと思いました」と締めくくったむぴーさん。ついついもう1泊…と延長したくなってしまいそうな「おうちホテルプロジェクト」について、色々とお話を伺ってみた。

実はホテルは1泊では終わらず…

――息子さんからこのアイデアを聞いたとき、どう思った?

なんだか楽しそうな感じがしたので、具体的にどうしたいのか息子に聞きました。


――「おうちホテル」のモデルはあった?

息子の一番の理想は以前泊まった湯快リゾートだったようです。さすがにそのレベルを再現するのは難しいのでビジネスホテル風になりました(笑)


「おうちホテル」のモデルとなったのは、2年前に家族で泊まったという和歌山県の「湯快リゾートプレミアム ホテル千畳」だそう。温泉プールや室内アスレチック、ボルダリング設備などがあり、その楽しさに「帰るときには号泣していた」という息子さんは、また家族でホテルに行きたい!という気持ちを持ち続けていたのかも知れない。


――チェックインから再現…チェックアウトもきちんとした?

実はホテルは1泊では終わらず、そのまま1週間おうちホテルに泊まることになり…先日やっといつもの部屋に戻れました。カードキーが見つからないままなのでチェックアウトしてません。延泊の料金が心配ですね…

娘さんのチェックイン時のサイン。この後カードキーは行方不明に…

子どもたちに大好評だった「おうちホテル」、チェックアウトの場面は漫画になっていない…と思ったところ、実はその後1週間“延長期間”があったそう。朝食チケットの追加配布やおそろいのパジャマを毎日着るといった「ホテル仕様」は平日に突入したことで取りやめになったそうだが、普段と違う部屋で寝ることは続いたそうだ。

ちなみに、カードキーと朝食チケットは「絶対無くさないから!」と娘さんが預かっていたそうだが、1日目に早くも行方不明に。むぴーさんが「実際にホテルに泊まるときは絶対に娘にはカードキーと朝食チケットを渡さないようにしようと強く決意しました」と話しているのも笑ってしまう。
 

息子がアイデアを出してくれたことに「感慨深く…」

実は、むぴーさんの両親も「ベランダに布団を敷いて流星群を見る」「車のシートを倒して寝袋を敷き、真夜中に旅行に出発する」などのアイデアをむぴーさんに体験させてくれたという。

・家用のプラネタリウムを買って寝転んで星を見ながら話す
・ポップコーンとジュースを用意しておうち映画会をする
・大きいすごろくを作って自分たちがコマになって遊ぶ

など「いつか家族でやってみたい楽しい活動リスト」もブログで公開しているむぴーさんだが、今回の「おうちホテル」について「今まで、楽しいアイデアを考えたり思いつくのは親である私たちだったんですが、ついに息子がこういうアイデアを出してくれるようになったんだなぁと感慨深く思います」と話している。


――「おうちホテル」をしてみての感想は?

普段とほんのちょっと変えただけですが、子供達がとても喜んでいてやってよかったな〜と思いました。


――今後、どんなことを家族でしてみたい?

プラネタリウム、お家映画会、ハンモック(家の中にハンモックを設置してそこでお昼寝)、自作絵本(自作の絵本を書いて読む)あたりは実際にやりました。
今はコロナで難しいかもしれませんが、やはり深夜に出発する旅行をいつかやってみたいですね。

コロナ禍で自由に外出できる状況になかなかならないが、発想の転換で今は家族が揃って過ごせる大切な時間と考えてみるのはどうだろうか。今回のようにアイデアひとつで“おうち時間”を非日常の空間にして、家族で楽しんでみるというのもいいかもしれない。