アメリカのブリンケン国務長官は28日、バチェレ国連人権高等弁務官の中国・新疆ウイグル自治区などの訪問を受けて「中国政府がバチェレ氏の訪問や活動を制限・操作しようとしたことに深い懸念を抱いている」とする声明を発表した。

声明ではまた、バチェレ氏はウイグル族など少数民族との面会ができたはずなのに、実現しなかったとも指摘した。アメリカ政府としては「深い懸念」という言葉を繰り返すことにより、中国の人権侵害の状況を訴えたい考えだ。

バチェレ氏は国連人権高等弁務官として2005年以来17年ぶりに中国を訪問した。訪問中は中国当局が外部との接触を禁じるバブル方式を採用し、記者団の同行は認められなかった。

視察の全日程を終えたバチェレ氏は28日オンライン会見で、「中国政府にテロ対策を国際的な人権の基準に基づいて見直すように促した」と述べた。これは中国政府がウイグル族の収容などをテロ対策としていることを念頭に置いた発言とみられる。また、香港で活動家や弁護士などが拘束されていることについても深い懸念を示した。

一方、欧米などは少数民族のウイグル族に対する人権侵害があるなどと批判を強めていて、研究者が入手したとする虐待の内部資料が一部メディアで報じられている。これについて、中国政府は「中国を中傷し、攻撃するための偽情報のねつ造に断固反対する」と否定した。