オーバーエイジ3人は実力的も確実だけに、東京五輪世代に与えられた枠は「15」

 東京五輪に向けて強化を図るU-24日本代表は、12日にキリンチャレンジカップ・ジャマイカ戦で4-0と快勝した。最後のテストマッチを終え、残すは6月下旬に予定されている本大会登録メンバー18人の発表のみ。ここでは、過去3大会におけるポジション別の選出人数、代表活動期間中のパフォーマンスを基に、18人を予想する。

 五輪の登録メンバーは、ワールドカップの23人から5人少ない「18人」。今回の活動でDF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)、MF遠藤航(シュツットガルト)がオーバーエイジ(OA)で参加し、5日のU-24ガーナ戦(6-0)、12日のジャマイカ戦(4-0)で守備を安定させて格の違いを見せた。怪我などイレギュラーがない限り、3人とも当確と言っていい。そう考えると、東京五輪世代に与えられた枠は「15」となる。

<GK>北京2枠/ロンドン2枠/リオ2枠
谷 晃生(湘南ベルマーレ/20歳)
大迫敬介(サンフレッチェ広島/21歳)

 過去3大会のGK枠はすべて「2」。谷、大迫、沖の争いに、鈴木が飛び級で殴り込みをかけ、ジャマイカ戦では後半開始からゴールマウスを守った。そのなかでは、湘南で守護神を務め、キック精度の高い谷、A代表経験者でダイナミックなセービングを持ち味とする大迫が有力だろう。

(招集歴のあるその他の候補者)
沖 悠哉(鹿島アントラーズ/21歳)
鈴木彩艶(浦和レッズ/18歳)
オビ・パウエル・オビンナ(横浜F・マリノス/23歳)
小島亨介(アルビレックス新潟/24歳)
山口瑠伊(レクレアティーボ・ウェルバ/23歳)
波多野豪(FC東京/23歳)

最終ラインは吉田、酒井、冨安のA代表トリオは不動

<DF>北京6枠/ロンドン6枠/リオ6枠
吉田麻也(サンプドリア/32歳)※OA
酒井宏樹(浦和レッズ/31歳)※OA
冨安健洋(ボローニャ/22歳)
旗手怜央(川崎フロンターレ/23歳)
橋岡大樹(シント=トロイデン/22歳)
中山雄太(ズウォレ/24歳)

 膝の違和感を抱えていた冨安がジャマイカ戦前に離脱したが、大事を取っての措置だったことを考えれば、本大会出場回避になるほどの事態にはならないだろう。その場合、吉田、酒井、冨安のA代表トリオは当確。残りの顔ぶれには、不測の事態に備えて複数のポジションをこなせることが必須条件となる。

 そのなかで、センターバックと右サイドに対応可能な橋岡、センターバック、左サイドバック、ボランチをこなす中山、左サイドバックと中盤・2列目でプレーできる旗手と予想。左サイドバックはどちらも本職の選手ではないが、守備の中山・攻撃の旗手と特徴が異なる。

(招集歴のあるその他の候補者)
町田浩樹(鹿島アントラーズ/23歳)
古賀太陽(柏レイソル/22歳)
菅原由勢(AZ/20歳)
瀬古歩夢(セレッソ大阪/21歳)
原 輝綺(清水エスパルス/22歳)
渡辺 剛(FC東京/24歳)
岩田智輝(横浜F・マリノス/24歳)
菅 大輝(北海道コンサドーレ札幌/22歳)
立田悠悟(清水エスパルス/22歳)
杉岡大輝(鹿島アントラーズ/22歳)
中野伸哉(サガン鳥栖/17歳)

遠藤航&田中のボランチコンビは鉄板に 本格派FW不在でアタッカーを重宝か

<MF>北京6枠/ロンドン6枠/リオ7枠
遠藤 航(シュツットガルト/28歳)※OA
久保建英(ヘタフェ/20歳)
堂安 律(ビーレフェルト→未定/22歳)
相馬勇紀(名古屋グランパス/24歳)
田中 碧(川崎フロンターレ/22歳)
板倉 滉(フローニンゲン/24歳)
三笘 薫(川崎フロンターレ/24歳)
三好康児(アントワープ/24歳)

 U-24ガーナ戦、ジャマイカ戦の2試合で、遠藤航と田中のボランチコンビ、久保、堂安のレフティー2人は自らの地位をしっかりと確立していた。本大会でも中心を担う選手なのは間違いないだろう。

 FWに絶対的な存在がいないだけに、アタッカーに割かれる枠が多くなると予想。堂安&久保との連携に自信を見せ、ハードワークもできる相馬、独特なリズムのドリブルでジョーカー役としても期待値の高い三笘も現状では堅いだろう。ボランチのサブに、センターバックにも対応できる板倉、2列目ならどこでもプレー可能な三好が滑り込むか。

 右足の大腿二頭筋断裂・損傷で2度の長期離脱を余儀なくされた安部裕葵、前田大然と並んでチーム2位タイの9得点を記録しながら、2019年以降は代表から遠ざかっていた岩崎悠人は最後のサバイバルの舞台に立てなかった。

(招集歴のあるその他の候補者)
食野亮太郎(リオ・アヴェ/22歳)
遠藤渓太(ウニオン・ベルリン/23歳)
安部裕葵(バルセロナ/22歳)
伊藤達哉(シント=トロイデン/23歳)
渡辺皓太(横浜F・マリノス/22歳)
森島 司(サンフレッチェ広島/24歳)
神谷優太(柏レイソル/24歳)
岩崎悠人(ジェフユナイテッド千葉/23歳)
長沼洋一(サンフレッチェ広島/24歳)
松岡大起(サガン鳥栖/20歳)

通算最多ゴール1位の上田、韋駄天の前田の2人を選出

<FW>北京4枠/ロンドン4枠/リオ3枠
上田綺世(鹿島アントラーズ/22歳)
前田大然(横浜F・マリノス/23歳)

 A代表の大迫勇也のような絶対的ストライカーはこのチームにはいない。しかし、チーム発足から最多の17ゴールを挙げている上田は、6月の親善試合で2試合連続弾、ポストプレーや裏の抜け出しなど引き出しの多さを考えれば、1トップの軸となるのは間違いないだろう。

「点を取らないと生き残れない」と決意を滲ませていた前田は、ジャマイカ戦で先発のチャンスを得るも結果を残せなかった。ただ、その韋駄天は局面を打開するうえで大きな武器となる。これまで、岩崎と並んでチーム2位タイの通算9得点を挙げ、サイドハーフでの起用も可能だけに、“起爆剤”として残すと予想する。

 かつて、東京五輪世代のエース候補とも言われ、通算6ゴールを記録していた小川航基は、2019年以降はチーム活動に参加していない。森保一監督としては、その他のストライカーたちが伸び悩んだことは想定外だったかもしれない。

(招集歴のあるその他の候補者)
田川亨介(FC東京/22歳)
林 大地(サガン鳥栖/24歳)
小川航基(ジュビロ磐田/23歳)

Football ZONE web編集部