最終予選への"生き残り"を占うべく、6月シリーズに向けて招集された25名を査定

 森保一監督率いる日本代表は、カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選の最終戦となるキルギス戦を5-1で制し、同予選”8戦全勝”を飾った。9月から始まる最終予選では東京五輪に臨むU-24代表組の合流も想定され、メンバー争いはより激しさを増す。今後の”生き残り”を占うべく、6月シリーズに向けて招集された国内組&海外組25名のポジション別序列を見ていく。

【序列内の記号/上から下へ序列高い順】
◎=評価アップ
〇=評価据え置き
△=評価ダウン

■GK
〇 権田修一(清水エスパルス)
〇 川島永嗣(ストラスブール)
〇 シュミット・ダニエル(シント=トロイデン)
〇 中村航輔(ポルティモネンセ)

 序列に変化が生じた印象はない。国内組、海外組を合わせたメンバーで臨んだ6月の3試合中(U-24代表戦はチャリティーマッチのため除く)、2試合で先発した権田が序列の最上位か。タジキスタン戦で歴代最長の連続無失点記録は「9試合」でストップも、評価を落とすようなパフォーマンスではなかった。2番手は経験豊富な川島。この2人の牙城をシュミットと中村が今後どれだけ崩せるか。

■センターバック
〇 昌子 源(ガンバ大阪)
◎ 谷口彰悟(川崎フロンターレ)
△ 植田直通(ニーム)
〇 中谷進之介(名古屋グランパス)

 セルビア戦で出色のパフォーマンスを見せた谷口が評価を上げた。屈強な相手にも競り勝てることを示したのは、なにより好材料。対人や空中戦での強さを示した植田も悪くはなかったが、谷口に比べると平凡な出来に終わった感がある。9月の最終予選以降、吉田、冨安が軸になるポジション争いを活性化できるかは見物だ。

■右サイドバック
〇 室屋 成(ハノーファー)
〇 山根視来(川崎フロンターレ)

 室屋、山根とも積極的な攻め上がりでチャンスに絡んではいたが、オーバーエイジ枠としてU-24代表へ招集された酒井宏樹(マルセイユ→浦和レッズ)を脅かせるほどのパフォーマンスだったとは言い難い。どの相手に対してもある程度の信頼を置ける酒井に比べると、両者ともプレーにムラがあった印象で、そのあたりの改善が図れるかが今後のポイントと言えそうだ。

ベテラン長友の代役は依然として不在、ボランチでは川辺がアピール

【序列内の記号/上から下へ序列高い順】
◎=評価アップ
〇=評価据え置き
△=評価ダウン

■左サイドバック
〇 長友佑都(マルセイユ)
〇 佐々木翔(サンフレッチェ広島)
〇 小川諒也(FC東京)

 ベテランの長友を脅かせるような存在は現れなかった。キルギス戦で代表初アシストをマークした小川は、タイミングの良い攻め上がりからのクロスに期待が持てる一方、状況判断やプレーの質という点で、高いレベルの相手にどれだけ脅威となれるかに不安を残す。対人や空中戦で強みを発揮する佐々木も、サイドバックとしてはぎこちなさが否めない。

■ボランチ
〇 守田英正(サンタ・クララ)
△ 橋本拳人(ロストフ)
◎ 川辺 駿(サンフレッチェ広島)

 3月シリーズで評価を高め、今回の活動でも攻守で存在感を示した守田は優位な立場にあると言えそうだ。そこに追随するのは、キルギス戦で3列目の飛び出しからアシストをマークした川辺。攻守に抜け目なく働き、セルビア戦でパスミスが散見された橋本よりも評価を高めた印象だ。

鎌田はトップ下としての適性を証明、目立てなかった原口の評価はダウンか

【序列内の記号/上から下へ序列高い順】
◎=評価アップ
〇=評価据え置き
△=評価ダウン

■2列目
〇 南野拓実(サウサンプトン)
〇 鎌田大地(フランクフルト)
〇 伊東純也(ヘンク)
△ 原口元気(ウニオン・ベルリン)
◎ 古橋亨梧(ヴィッセル神戸)
〇 坂元達裕(セレッソ大阪)

 2列目では海外組が確かな地位を確立しており、鎌田はトップ下としての適性があることを改めて証明。球離れが良く、周囲との連係からチャンスを作り出せることを考えれば、今後も継続的に使われる可能性が高い。

配球センスが光る鎌田とはタイプが異なる南野は、現時点では左サイドハーフの一番手と考えられそうで、本田圭佑に並ぶW杯予選7試合連続ゴールをマークした決定力が武器になるのは間違いない。一方で気になったのは原口のパフォーマンス。左サイド、さらにはトップ下でも目立った働きはできず、評価を下げた印象は否めない。

 右サイドでは成長著しい伊東の存在感が際立ち、セルビア戦では殊勲の決勝ゴールを挙げただけでなく、スピードを活かした突破からチャンスメークを果たすなど、ある程度レベルが上がった相手でも脅威を与えられることを示した。

 国内組の台頭も見逃せない。2列目から前線のあらゆるポジションに対応可能な古橋は、代表での存在感が増しており、U-24代表組が加わったメンバーの中でのパフォーマンスにも注目したい。キルギス戦で初先発を飾り、1アシストをマークした坂元も、今後のメンバー入りの可能性は十分ありそうだ。

追加招集のオナイウがFWのポジション争いへ一石を投じる

【序列内の記号/上から下へ序列高い順】
◎=評価アップ
〇=評価据え置き
△=評価ダウン

■センターフォワード
〇 大迫勇也(ブレーメン)
◎ オナイウ阿道(横浜F・マリノス)
〇 浅野拓磨(無所属)

 絶対的エースの大迫が負傷離脱した代わりとして、追加招集されたオナイウが見事なアピールに成功。キルギス戦では、代表初先発でハットトリックという離れ業をやってのけ、ポジション争いへ一石を投じた。浅野はスピード豊かな突破で存在感を示し、キルギス戦での好パフォーマンスを見ると、サイドハーフでの起用がベストと言えなくもないか。

Football ZONE web編集部