【U-21ヤングスターFILE|vol.3】ジュード・ベリンガム:デビューわずか1年でドルトムントに37億円で引き抜かれた逸材

【PLAYER DATA】
■所属:ドルトムント
■代表歴(国籍):イングランド代表
■生年月日(年齢):2003年6月29日(18歳)
■主戦ポジション:セントラルMF
■推定市場価格:5500万ユーロ(約71億円/Transfermarkt参照)

 10代でプロデビューする選手というだけなら決して珍しくはないかもしれないが、10代で“リーダー”としての才を発揮できる選手となれば世界中を見渡してもそう多くはないだろう。しかし、イングランドにはそれができる選手がいる。それがジュード・ベリンガム。ドイツの強豪ドルトムントでプレーする18歳だ。

 イングランドのバーミンガム・シティでキャリアをスタートさせたベリンガムは、2020年夏に才能の原石が集まるドルトムントに引き抜かれた。当時プロデビューからわずか1年という若者に投じられた移籍金は2500万ポンド(約37億円)。その金額の大きさが注目を集めたが、その後も期待にそぐわぬ活躍を続け、今や市場価値は5500万ユーロ(約71億円)にまで跳ね上がった。「Transfermarkt」のデータによれば、すでにブンデスリーガ内でも10番目の高額プレーヤーで、まさに驚異のティーンエイジャーと言えるだろう。

 ベリンガムはセンターハーフでのプレーを最も得意としており、イングランドで「ボックス・トゥ・ボックス」とも呼ばれる攻守両面で貢献できるタイプのMFだ。自らゴールを奪うこともできれば、ドリブルのスキルや相手からボールを奪う力も長けている。ドルトムントではすでにレギュラーに定着しており、1対1のデュエルが重視されるブンデスリーガで持ち味に磨きをかけている。

 そして、18歳とは思えない落ち着き払った“大人のプレー”ができるのもベリンガムの大きな特徴の一つ。彼の優れた資質については、2人の偉大な先輩からの折り紙付きだ。

「こんなに若いのにフィールドの内外で素晴らしい成熟を見せている」

 そう語るのはイングランド代表MFジョーダン・ヘンダーソンだ。リバプールでキャプテンを務める同選手は、17歳でイングランド代表デビューを飾った後輩について「彼がトッププレーヤーになるのに、どれだけ貪欲なのかはプレーを見れば分かるだろう。そして彼はそのための特性をすべて持っている」と今後のさらなる成長にも太鼓判を押している。

イングランドの中盤は向こう15年安泰…フンメルスも絶賛するポテンシャル

 そしてもう1人、ヘンダーソンと同じようにベリンガムに感銘を受けているのがドルトムントで同僚のドイツ代表DFマッツ・フンメルスだ。32歳のセンターバックは、かつてベリンガムと同じように10代で台頭したMFマリオ・ゲッツェを引き合いに出し、このように語っている。

「マリオ・ゲッツェもあれくらいの年齢ですでに立派なフットボーラーだった。でも、ジュードは私が見てきたなかで最も成熟した18歳の選手だよ。彼はすでにリーダーであり、チームで最も声を出す選手の1人なんだ。彼は素晴らしいフットボーラーであると同時に、素晴らしい人間でもある。彼にはもう25回は愛していると言ったと思うよ。彼はトップを目指している。それは間違いないよ」

 ヘンダーソンとフンメルス。経験豊富な2人が揃ってベリンガムの年齢を感じさせない成熟と、トッププレーヤーを目指す志の高さについて言及している。プレミアリーグの強豪クラブがこぞって獲得を狙っているとも言われる逸材には、未来のイングランドを背負って立つリーダーとしてのポテンシャルが秘められている。

 ベリンガムの存在によってイングランド代表のミッドフィールドは向こう10年、あるいは15年は安泰なのではないか――。同じくドルトムントで株を上げているノルウェー代表FWアーリング・ブラウト・ハーランドほどの派手さはなくとも、それだけの期待を懸けたくなるほどのタレントなのは間違いない。

Football ZONE web編集部