ホーム柏戦で5-1勝利、決定力不足に泣いたG大阪戦の出来から一変

 浦和レッズは22日に開催されたJ1第33節の前倒し開催「金J」で柏レイソルに5-1で勝利した。前節のガンバ大阪戦で大きな課題を残した決定力に改善の兆しを見せ、リカルド・ロドリゲス監督も「ピッチの中でこの試合の重要性を表現してくれた」とチームの見せた戦いに喜びを語った。

 浦和は今季の目標をリーグ3位以内、あるいは天皇杯優勝で得られるAFCチャンピオンズリーグ(ACL)出場権に定めている。その中での前節は前半から数多くのチャンスを作りながらゴール前でのシュートを外し続け、試合終盤にようやくPKで先制したものの、直後にPKを献上して引き分けるというバタバタしたものになった。ロドリゲス監督も「説明のつかない」試合と嘆いた。

 それからわずかに中5日というゲームだったが、この試合では前節を負傷欠場したFWキャスパー・ユンカーが復帰。すると前半だけでユンカーの1ゴールを含む4ゴールを立て続けに奪った。9月の試合ではFW江坂任とMF小泉佳穂というトップ下タイプの2人を前線に並べる形で結果を得たが、この試合では小泉がベンチスタートになり、ユンカーが相手の最終ラインを押し下げることで生まれる中盤のスペースを有効活用した。

 特に先制点の場面は質の高いものだった。相手のプレスを受けたダブルボランチのMF平野佑一とMF柴戸海が早い判断でのワンタッチパスで状況を打開すると、相手ボランチの背後に下りた江坂がボールを引き出してユンカーにスルーパス。そして、ユンカーが相手を引き付けた後にMF汰木康也にラストパスを出してゴールをアシストした。

 このゴールには、ユンカーが「1タッチ、2タッチでプレーして相手を崩した場面だった。ああいう速いコンビネーションがあると良いチームになる」と手応えを話せば、汰木も「チームとして後ろからつないだ結果がああいうゴールシーンだったので、僕だけじゃなくてチームとしても自信になる1点だった」と喜んだ。

 汰木はG大阪戦でクロスに合わせるシュートと、相手GKと1対1になる場面があったものの、どちらもゴールにできなかった。しかしこの日は、先制点に加えてDF山中亮輔のクロスを相手がクリアミスしたところを逃さずに右足シュートも決めて2ゴール。それだけに「ゴール前でのクオリティーを上げていこうという反省点を生かせたので、チームとして自信になるゲームだった」と話した。

ロドリゲス監督もご満悦 「この試合の重要性を表現してくれた」

 この日の前半を見れば、典型的なストライカーであるユンカーがゴール前に入り込んで相手を引っ張ることで周囲の選手がフリーな状況を手にする面もある。前半終了間際の1対1を冷静に決めたユンカー自身の決定力もさることながら、前線の核になる選手がいることの大きさを感じさせるものにもなった。

 ロドリゲス監督はチームの戦いぶりに「ピッチの中でこの試合の重要性を表現してくれた。前回とは違ってすごく決定力高く、チャンスを生かしてくれた。前回の試合でいくつか改善したいところをトレーニングしてきた。大きなところではなくディテールの部分だが、一つ一つ落とし込みながら」と、その舞台裏も語った。

 リーグ戦の最終盤だけでなく、天皇杯の準々決勝以降でタイトルが懸かったシビアな戦いではよりゴール前が強調されてくる。この柏戦のゴールラッシュで得たものが、浦和にとって数字以上の価値を持つことになるかもしれない。

Football ZONE web編集部