5月17日のルーベン戦が本拠地ラストマッチ

 今季限りで現役を引退するベルギー1部シント=トロイデンの元日本代表FW岡崎慎司が5月17日ルーベン戦で本拠地ラストマッチを迎える。その思いをクラブの公式YouTubeチャンネルでキャリアを振り返りながら語っている。

 岡崎はプロ入り後、Jリーグの清水エスパルスを経て、シュツットガルト、マインツ(ともにドイツ)、レスター・シティ(イングランド)、マラガ、ウエスカ、カルタヘナ(それぞれスペイン)、シント=トロイデンと欧州クラブを渡り歩いた。 

 日本代表では通算119試合に出場し、歴代3位の50得点。ワールドカップカップも3大会に出場した。

 現在37歳のストライカーは現役引退を前に、自身の現役時代を回顧。清水時代の映像を見つつ、「プロになって育ててもらったなかでのゴールなので、懐かしいし感謝の気持ちがある」と原点に立ち返った。またドイツ時代には「シュツットガルトの時は必死だった。日本とドイツの文化、環境、言葉も全然違う場所でのスタート。継続してずっといいプレーができないときに1人になることが多かった。そういう時にも強い心を持つというところは鍛えられたのはシュツットガルトやマインツ。そこで海外でやるということはこういうことというのを学んで、結果を残せたのは欧州でやる自信をつけられた4年だった」と、初めての海外挑戦で苦戦しながらもサッカーと向き合い、ゴールにつなげた経験を語った。

 そして15年に移籍したレスター・シティ時代。2015-16シーズンにプレミア制覇を果たした“ミラクルレスター”の一員として輝かしい功績を誇った。「(FWジェイミー・)バーディがとんでもない結果をFWとして残していくなかでどうしても結果が少ないというので自分のなかでは途中で交代するのが悔しくて、何とか食らいついてというのを1年目にやって。それがチームとしての結果になって、こういうので優勝するんだといい経験になった。4年間プレミアリーグでプレーできたのは自分にとっていい経験だった」と、変化に対応しながらも優勝に貢献したシーズンを振り返った。

 スペインではストライカーとしての“再起”を懸けた。2部しかオファーがないなか、ハプニングとも向き合ってウエスカでは優勝と1部昇格を牽引。「レスターの時よりもチームの役に立ったと思えた」と、自身で掴み取った1部挑戦切符。日本代表としては「日本が団結してサッカーを見てくれる場はワールドカップ、日本代表の場なのでそのためにサッカーをしているのはそこからいなくなって思う」と、119試合に出場して刻まれた思いを明かした。

 そして、シント=トロイデンが岡崎にとって最後のクラブとなる。恩を感じながら、パリ世代のGK鈴木彩艶、MF山本理仁やMF藤田譲瑠チマらも所属するクラブで「そういう選手たちからリスペクトされながら上を目指せないのかなと感じたのは、ここだったから感じたのかなと思った。ここからほかの選手は上に行こうとしているなかで、自分がそのレベルにあるのか考えさせられた時間が多かった。ある意味そういうところでプレーができて良かった」と、負傷もありながら現役引退を決断した理由を明かしていた。

FOOTBALL ZONE編集部