カズがポルトガルから帰国 取材に応じる

 ポルトガル2部UDオリヴェイレンセの元日本代表FW三浦知良は5月21日に帰国し、羽田空港で取材に応じた。約1年5か月に及ぶポルトガルでのサッカー生活について「悔しさがほとんどだったかと思う」と振り返っている。今後に関しては「それほど選択肢があるわけではない」と国内復帰を視野に入れつつ、現役生活40年目を迎える来季の活動を見据えている。

 J2横浜FCに在籍するカズは、期限付き移籍していたJFL鈴鹿ポイントゲッターズ(現アトレチコ鈴鹿クラブ)との契約が昨年1月に満了を迎えたあと、オリヴェイレンセへのレンタルを決断。ポルトガル史上最年長出場記録を更新した。2023年夏までの期限となっていたが、契約延長が結ばれ、5月19日に行われた今季最終戦となるレイショエス戦(1-3)でも後半14分からプレー。公式戦6試合の出場でシーズンを締めくくった。

 最終戦の出場から2日後に日本へと帰国し、羽田空港で囲み取材に応じた。ポルトガルでのサッカー生活について「自分が思っていたよりも出場機会が少なかったし、ゴールで結果もあげられなかった。チームとしても個人としても、厳しいシーズンだった。悔しさがほとんどだったかと思う」と語った一方、「それを含めて、挑戦できる、戦えるという状況にある自分に幸せを感じた。大きな経験を積むことができて、幸せな1年5か月だった」と振り返っている。

 6月でオリヴェイレンセとの契約満了を迎えるなか、国内での活動も視野に入れているかについての質問には「そうですね」と即答。「それほど選択肢もあるわけではないので、自分がどこでプレーしてサッカーをしながら幸せを感じられるかを大事にしているので、しっかり休んでから考えたい」と言及した。

 来季で現役生活が40年目を迎えることについて触れられると、「そんなになります?え、40年目!? 僕の計算だと38年目くらいだった気がするんだけど…」と口にするも、周囲から40年目であることの確認を取ると、「へぇ〜…大したもんだよ蛙の面に小便、ですね」と取材陣を笑わせつつ、「ポルトガルにいると、世界中の人から応援の手紙をもらう機会があった。応援が力になるので、期待に応えていきたいと思う」と、57歳を迎えた大ベテランは現役続行に意欲を燃やしていた。

生島洋介