外国人が見たタジキスタン戦。久保建英は「バッジョだね」「南野拓実の2得点は、クロップ監督に見てほしい(笑)」

外国人が見たタジキスタン戦。久保建英は「バッジョだね」「南野拓実の2得点は、クロップ監督に見てほしい(笑)」

「この会場は強烈に印象に残っている」

――本日もよろしくお願いします! 5日前のモンゴル戦から、日本代表は4人を変更しました。

アラステア・ヒマー(以下、ヒマー)「よろしくお願いします! 鎌田大地は前の試合で良いプレーを見せたので、個人的にはスタメンとして見たかったので良かったです。久保(建英)は今日こそ出てほしいですね!」

フローラン・ダバディ(以下、ダバディ)「私は2011年のタジキスタン対日本の試合を取材していて、この会場は強烈に印象に残っています。ヒマラヤ山脈のふもとに、昔ながらの国立競技場。首都の名門イスティクロルは国全体のサポートを受けていて、ラグビーのサンウルブズのように、代表的な存在です。レベルはモンゴルよりはるかに上ですね」

――この試合は、どこに注目されますか?

ヒマー「相手のフィジカルにどのように対応するか興味を持っています。開始20分はカギになるでしょう。焦る必要はないと思います」

ダバディ「タジキスタンの選手はアジア系もいれば、ロシア系もアラブ系もいます」

ヒマー「ピッチの状態はちょっと心配です。ゴール前や守備陣は要注意ですね」

――会場のピッチは人工芝ですからね。

ダバディ「ピッチは関係ないですね。この前の試合はサイド攻撃ばかりで、中央突破や速いビルドアップが少なく、後半はもっと今日の試合にフォーカスすべきでした。モンゴル戦の柴崎(岳)はもっと前に出るべきで、中島(翔哉)のカットインも少なかったね」

ヒマー「慌てずゆっくり組み立てていますね。非常に落ち着いているように見えます。完全アウェーなので、とりあえずはこの調子でいいと思いますが…」

「パストーレみたい。線が細くてテクニシャン!」

――26分にピンチを迎えましたが、権田修一選手が左手一本でセーブしました。

ダバディ「権田! 一対一の名手!」

ヒマー「アリソン流でしたね!」

――日本代表はカウンターからピンチに何度か陥りました。

ヒマー「アジアカップ初戦をちょっと思い出す。トルクメニスタンのカウンターも良かったからね。ただ、客観的にみるといい試合ですね」

ダバディ「(右サイドハーフの)エルガジェフ選手はパストーレみたい。線が細くてテクニシャン!」

――前半はスコアレスで終えました。前半の戦いはどのように見えましたか?

ダバディ「試合自体は面白いですよ。ただし、膠着した状況を打開するには、ワンテンポ上げなければいけません。中島はこの前の試合と同様に持ちすぎの印象があります。サポートの問題なのか、連携の問題なのか。もっと中央に絞り、ワンタッチで南野(拓実)や、鎌田と絡んでほしい」

ヒマー「無得点ですが、内容は悪くないと思います。チャンスはくると思いますが、相手のカウンターは怖いですね。もう少しディフェンスラインを下げてもいいかもしれません。旧ソビエト連邦のチームはタフですね。」

ダバディ「あと、久保選手はなぜいれないんでしょうか。フィジカルな試合なので、久保にとってもいいテストになると思います」

「中島はポゼッションができる相手ならいいけど」

――日本代表は53分に中島選手のクロスを南野選手が頭で合わせて先制に成功しました!

ダバディ「最近の好調ぶりを物語るゴール。相手ペースだったけど、ワンチャンスを信じる強さを感じます」

ヒマー「リバプールのファンとしては、1月にゲットしてほしいです! 前の3人の素晴らしいバックアップになれるし、少し下がった位置でもいい仕事をしてくれそう。空いたスペースを常に探しながら、いい動きを見せています」

――南野選手のゴールで追加点を挙げた日本代表は、中島選手を下げて浅野拓磨選手を入れました。

ヒマー「相手が少し疲れ気味なので、浅野にはゴールを狙ってほしいです!」

ダバディ「中島はポゼッションができる相手ならいいけど、アウェーの強豪に対しては浅野の方が適任だと思います。なので、残り20分は興味深いです」

ヒマー「同感です!」

久保建英は「知性が違う」

――浅野選手がヘディングで3-0としました。そして、久保選手が入ります。

ダバディ「サッカーにおける知性が違う。今のプレーで、センタリングを上げずにバックパスを狙うのはさすがです」

ヒマー「(アディショナルタイム3分は)短すぎますね」

ダバディ「90年イタリアワールドカップのバッジョだね。今のオフザボールの動きも凄い。フリーになるためではなく、味方のシュートコースを空けるためのクロスランでした」

――試合は3-0で日本代表が勝利を収めました。

ヒマー「個人技に偏る場面もありましたが、非常に落ち着いていました。アウェーの試合としては、ほぼ完璧な試合運びだったと思います。南野の2得点は、クロップ監督に見てほしいですね(笑)」

ダバディ「吉田選手の試合後のコメントは聡明でした。試合の内容は良くなかったけど、落ち着いて勝ちました。ただ、韓国やイラン、カタールとの対戦を想定すると物足りないですね」

ヒマー「韓国、イラン、カタールはまったく上のレベルです。今年のアジアカップは貴重な経験だった。ただ、日本もあれから強くなっていると思いますし、今は選択肢もたくさんあります」

ダバディ「今後は、久保選手中心のシステムを考えるべきか、森保監督のジレンマでしょうか。状況は90年のイタリア代表に似ています。久保選手を入れるなら、浅野や永井のように裏をとる選手や、相手DFを縦に引っ張る選手が欲しいです。久保と南野のコンビは今から育て上げるべきだと思うけど、どう?」

ヒマー「見たいですね。あの2人は優れている。」

ダバディ「カタール(ワールドカップ)は3年後ですから、ベテラン(長友)の意地、若手(久保)の野望も面白くなりそうです。さらに言えば、間にいる柴崎、中島、酒井宏樹はもっとリーダーになるべき」

ヒマー「本当にそう思います」

――今日もありがとうございました!

【了】

▽語り手
アラステア・ヒマー
英国の大学を卒業後に来日。1997年よりスポーツライター、編集者としての活動を開始。ロイター通信では12年以上に渡り、東京を拠点に特派員として活動。2014年にAFP通信社に移り、スポーツandライフスタイル特派員に。近年では、サッカーワールドカップ(2014年)、リオデジャネイロ五輪(2016年)など、主要国際大会も取材している。

フローラン・ダバディ
フランス、パリ生まれ。1998年、映画雑誌『PREMIERE』日本版のエディターとして来日。99年〜02年まで、サッカー元日本代表トルシエ監督の通訳兼アシスタントを務めた。現在はスポーツジャーナリスト、WOWOWのテニス中継のナビゲーター、フランス大使館のイベントの制作に関わるなど幅広く活躍している。


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