15位:プリンシピート

 リオネル・メッシやクリスティアーノ・ロナウドを筆頭に、世界には数々のスター選手が存在する。しかし、それらの選手のどこが優れてどこが劣っているのかを知る者はあまり多くはないはずだ。今回フットボールチャンネル編集部では、世界屈指の実力者たちの各能力を様々なデータを参照して数値化し、平均値を算出。それをもとにしたランキングを紹介する(ポジションは主に所属クラブのもの、市場価格は『transfermarkt』を参考)。※成績は6月19日時点

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MF:ホセ・ソサ(元アルゼンチン代表/トラブゾンスポル)
生年月日:1985年6月19日(35歳)
市場価格:240万ユーロ(約2.9億円)
今季リーグ戦成績:24試合出場/6得点6アシスト

 北京オリンピックで金メダル獲得を経験した元アルゼンチン代表MF。バイエルン・ミュンヘン、アトレティコ・マドリー、ミランなど、これまでに多くのビッグクラブへ在籍してきた実力屈指の選手だ。2017年からはトルコのトラブゾンスポルに所属。35歳となった現在も主力として活躍しており、キャプテンも務めている。ちなみに愛称はプリンシピート(小さな王子)だ。

 ホセ・ソサは中盤ならどこでもこなす司令塔タイプの選手だ。視野が広く、右足から放たれるスルーパスやロングフィードなどの正確性はピカイチであり、わずか1本の「パス」を確実にチャンスへ結びつけることができる。また、FKのキッカーとしても非常に優秀。今季リーグ戦で挙げている6得点の内2点は直接FKを叩き込んだものと、35歳となった現在もキックの質はまったく錆びついていない。

 そして、アルゼンチン人らしい「テクニック」の良さもあり、そのスキルを駆使したボールキープ力などは抜群。相手の隙を見逃さないダイナミックな「ドリブル」も特徴的で、自慢のキック力を活かしたミドルシュートの破壊力も確かなものがある。「スピード」や「フィジカル」こそ凡庸なホセ・ソサであるが、中盤を司る上で必要な能力を高いレベルで持ち合わせていると言えるのではないか。

 一方で課題を挙げるとすれば「守備力」か。ホセ・ソサはハードワークを怠らないものの、やや勢い任せとなり荒いプレーに走ることも少なくない。今季リーグ戦でもすでに7枚のイエローカードを受けているなど、クリーンなディフェンスは心掛けたいところだ。

14位:今季限りでの引退を表明

DF:ジェレミー・マテュー(元フランス代表/スポルティングCP)
生年月日:1983年10月29日(36歳)
市場価格:120万ユーロ(約1.4億円)
今季リーグ戦成績:19試合出場/1得点1アシスト

 センターバックと左サイドバックを高いレベルでこなす元フランス代表レフティー。ソショーでプロデビュー後、トゥールーズ、バレンシアへの在籍を経て2014年に加入したバルセロナでは、新天地1年目からリーガ・エスパニョーラ、チャンピオンズリーグ(CL)、コパ・デル・レイの三冠達成を経験している選手だ。2017年からは活躍の場をスポルティングCPへ移しており、今季も頼れる主力として活躍していた。

 ジェレミー・マテューは身長189cm・体重84kgと申し分ないサイズを誇っており、その恵まれた体格を活かしたパワフルな守備を持ち味としている。「スピード」は凡庸だが、単純な1対1では強靭な「フィジカル」を活かして相手を無力化することが可能で、その高さを前面に押し出す「空中戦」の強さは攻守両面で大きな武器となる。危機察知能力も高く、ゴールラインギリギリでボールを弾き出すことも少なくない。

 また、「パス」の安定感も抜群で、ビルドアップの面でも大きく貢献できるのがマテューの強み。とくにサイドバックで起用された際には、うまく味方を使いながら前線へ顔を出すことが多く、そこから放つクロスの質も決して悪くない。FKもなかなかの精度を誇っている。バルセロナが求めたそのプレースタイルは、36歳となってもしっかり備わっていたと言えるのではないか。

 ただ、マテューは今月25日に今季限りで引退することを表明。練習中に負った重度の側副じん帯損傷による長期離脱を余儀なくされることから、そのままスパイクを脱ぐ決断に至ったという。しかし、同ランキングの成績は6月19日時点のものとなっているため、今回は14位に選出することになった。

13位:今なお世界屈指のドリブラー

MF:フランク・リベリー(元フランス代表/フィオレンティーナ)
生年月日:1983年4月7日(37歳)
市場価格:320万ユーロ(約3.8億円)
今季リーグ戦成績:12試合出場/2得点2アシスト

 言わずと知れた元フランス代表アタッカー。実に12年間を過ごしたバイエルン・ミュンヘンでは数え切れないほどのタイトルを手にしているなど、レジェンド級の輝きを放ってきた存在だ。そんな同選手は、バイエルン時代の盟友でもあるルカ・トーニの勧誘もあり、今季よりフィオレンティーナに移籍。9月にはセリエAの月間MVPにも選出されるなど、新天地でもその研ぎ澄まされた才能を余すことなく発揮している。

 そんなフランク・リベリー最大の武器と言えば、やはり「ドリブル」だろう。アジリティを兼ね備えているため、カットインの鋭さは抜群で、細かいタッチを繰り返して狭いスペースにも果敢に侵入していくことができる。先日行われたラツィオ戦ではダブルタッチを駆使して3人を置き去りにするなど、37歳となった現在でも突破力は錆びつかず。このあたりは当然のことながら高評価となった。

 また、リベリーは周りを活かす、周りから活かされる術を熟知している選手でもある。ゴールに直結するようなクロスやキーパスを幾度となく送り込むことができ、オフ・ザ・ボールの動きも巧みで、味方の「パス」を効果的に引き出しもする。独力での突破だけではない、非常に器用な存在である。さらに、シュートセンスも抜群。狭いコースを射抜くその技術力は、世界でもトップレベルにあると言えるだろう。

 ただ、怪我の多さはマイナスポイントで、肉体面における不安は否めない。さらに、リベリーは「空中戦」でも数値が低下。足元の技術に関しては確かなものがあるが、今回は13位でのフィニッシュとなった。

12位:ベティスの頼れるリーダー

MF:ホアキン・サンチェス(元スペイン代表/ベティス)
生年月日:1981年7月21日(38歳)
市場価格:160万ユーロ(約1.9億円)
今季リーグ戦成績:28試合出場/8得点2アシスト

 スペイン代表として2度のワールドカップ出場を誇る38歳のMF。バレンシア、マラガ、フィオレンティーナへの在籍を経て2015年に復帰を果たしたベティスでは、クラブの象徴的存在として輝きを放っており、キャプテンとしてもしっかりとチームを牽引している。今季も奮闘を続ける同選手は、昨年12月にキャリア初のハットトリックを達成。リーガにおける最年長ハットトリック記録を更新している。

 そんなホアキン・サンチェスの武器はやはり「ドリブル」と「テクニック」だ。全盛期ほどの「スピード」がないとはいえ、ボールの置き所が的確な「ドリブル」は相手に奪われそうで奪われないほどのキレ味があり、ワンタッチで相手のプレスを剥がすターンなどは非常にエレガント。サイドで起用された際には中にも縦にも突破していくことができるなど、スペイン人らしい技術力の高さは38歳となっても健在だ。

 そして、近年はゲームメーカーとしての才能も大きく開花。「ドリブル」で相手を剥がしてから繰り出すラストパスにクロスの質が高く、味方選手をうまく動かしながら確実に攻撃のリズムを作り出すことができる。下手にロストを犯すことが少ないため、ボールの預け所としては非常に安心感のある存在と言えそうだ。もちろん、技術面だけでなく、チームを束ねるキャプテンシーや「メンタル」の強さもホアキンという男の魅力である。

 38歳となり、フィジカル的にフル稼働が難しくなってきた点は否めない。しかし、ベティスというクラブにおいてもまだまだホアキンが必要不可欠な存在であることは、紛れもない事実である。

11位:体力自慢のイタリア人MF

MF:マルコ・パローロ(元イタリア代表/ラツィオ)
生年月日:1985年1月25日(35歳)
市場価格:160万ユーロ(約1.9億円)
今季リーグ戦成績:18試合出場/0得点0アシスト

 イタリア代表として2014年ブラジルワールドカップ、2016年のEURO(欧州選手権)出場を果たした35歳のMF。2014年より所属しているラツィオでは、コッパ・イタリアやスーペル・コッパ制覇などを経験している選手だ。今季はユベントスとスクデットを争うクラブにおいて絶対的な主力となれているわけではないが、副キャプテンを務めているなど、チームの精神的支柱として頼りにされている。

 そんなマルコ・パローロは、ボックストゥボックスタイプの選手だ。両親が元マラソン選手であるイタリア人MFはとにかく運動量が抜群に豊富で、チームのために試合終了のホイッスルが鳴り響くまで汗をかき続けることができる。攻撃面では積極的に前へ、守備面では懸命なプレスバックでボールに絡む。こうした動きを継続して行えるのが、パローロが大きく評価される理由と言えるだろう。

 また、パローロはインサイドハーフとアンカーに加え、場合によってはウイングバックでのプレーも可能としているなど、ユーティリティー性も光る。それぞれの場所で求められたタスクをしっかりとこなす柔軟さという意味でも、「IQ」が高い選手と言えそうだ。そして、「パス」の安定感に関しても抜群。決定的なボールを送り込む頻度はあまり多くないとはいえ、周囲に的確にボールを捌くなど、ミスが比較的少ない点は評価できる。

 一方で得点やアシストが多くないのは気になるところ。そもそものプレー時間がそこまで設けられていないとはいえ、ゴール前での仕事ぶりはもっと発揮していきたいところである。