中山雄太

東京五輪本大会に臨むU-24日本代表のメンバーが今日発表される。18人という狭き門を潜り抜けるのは誰になるのか。メンバー発表を前に、当落線上と目される5選手を選び、選出されるかどうかを予想する。
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中山雄太(ズヴォレ/オランダ)
生年月日:1997年2月16日(24歳)
ポジション:左SB、守備的MF、CB
予想:選出

 中山雄太は柏レイソルの育成組織出身で、世代別の日本代表でも長くプレーしてきた。2017年にはFIFA U-20ワールドカップに出場してキャプテンを務めた。19年1月にはオランダに渡り、今季はズヴォレでリーグ戦32試合に出場している。

 最大の武器は複数のポジションをこなせる器用さで、左サイドバック、センターバック、守備的MFでプレーできる。実際に今季のズヴォレでもこの3つのポジションでプレーしており、日本代表やU-24日本代表でもそのような起用が続いている。オーバーエイジの吉田麻也と遠藤航が入ったことで、センターバックと守備的MFは強化されたが、左サイドバックは本職が不在になる可能性がある。川崎フロンターレでこのポジションをこなす旗手怜央と中山がメンバー入りすると予想している。

 このチームが立ち上げた当初から主力としてプレーし、キャプテンマークを巻いてチームを引っ張ってきた。キャプテンという立場は吉田に譲ることとなっても、チームをまとめるリーダーの1人として、中山の存在は必要になるだろう。

鈴木彩艶

鈴木彩艶(浦和レッズ)
生年月日:2002年8月21日(18歳)
ポジション:GK
予想:落選

 今季からリカルド・ロドリゲス監督が指揮を執る浦和レッズで、鈴木彩艶はシーズン途中からゴールマウスを任されている。これまで日本代表として31試合に出場し、史上最年少でJ1・500試合出場を達成したばかりの西川周作から正GKの座を奪った。189cm・91kgという強靭なフィジカルを活かしたプレーが特徴で、セーブ技術の高さやビルドアップにおける落ち着いたキックの技術は浦和レッズの正GKに相応しい。18歳ながら冷静な判断で最高峰からチームを支えている。

 世代的には3年後のパリ五輪を目指すが、6月のU-24日本代表メンバーに飛び級で選出された。当初は谷晃生と大迫敬介、そして沖悠哉に次ぐ存在と見られたが、一気に有力候補へと名乗り出た。ラストマッチとなるジャマイカ代表戦は主力メンバーが中心となったが、その中で鈴木は45分のプレー時間を与えられた。

 しかし、メンバー発表前最後の試合となる20日の湘南ベルマーレ戦では自身のプレーが2失点につながってしまった。この試合を視察した川口能活U-24日本代表GKコーチはこれをどう見たか。鈴木のポテンシャルは捨てがたいが、2番手GKで見ると大迫敬介が持つこのチームでの経験値が優先されるのではないだろうか。

前田大然

前田大然(横浜F・マリノス)
生年月日:1997年10月20日(23歳)
ポジション:CF、左MF
予想:選出

 今季のリーグ戦では三笘薫を上回る9得点で、この世代の中では最もゴールを奪っている。横浜F・マリノスでは主に1トップと左サイドでプレーしており、U-24日本代表でもこの2つのポジションでプレーすることになりそうだ。

 Jリーグで残す驚異的なスプリント数が証明するように、爆発的なスピードは東京五輪でも武器になるだろう。相手のビルドアップを破壊するプレシッングとDFラインの裏を取るスピードはどちらのポジションでも効果的。ボックス内でのフリーになる動きもうまく、直前合宿で連係が深まれば本大会でのゴール量産も現実的な話となる。

 4-2-3-1の布陣で攻撃的なポジションは4つ。上田綺世、久保建英、堂安律の選出はほぼ確実と見られており、ライバルがひしめいている。しかし、守備面における貢献度の高さとスピードという唯一無二の武器を横内昭展監督も高く評価する。前田大然が狭き門をくぐり抜けると予想した。

三好康児

三好康児(アントワープ/ベルギー)
生年月日:1997年3月26日(24歳)
ポジション:右MF、トップ下、左MF
予想:選出

 三好康児は世代別代表の常連で、森保一監督就任後は主に背番号10をつけてチームの中心としてプレーしてきた。川崎フロンターレのアカデミー出身で、板倉滉とはジュニア時代からのチームメイト。トップチームでレギュラー獲得とはならなかったが、北海道コンサドーレ札幌、横浜F・マリノスへの期限付き移籍を経てベルギーへと渡った。

 167cmと小柄でアジリティに優れ、細かいボールタッチと精度の高い左足のキックでチャンスを作る攻撃的MFだ。世代別日本代表での国際経験も豊富で、所属するアントワープでも屈強なDFと対峙してきた。東京五輪世代中心で臨んだ2019年のコパ・アメリカ(南米選手権)ではディエゴ・ゴディンら擁するフルメンバーのウルグアイ代表から2得点。大一番で力を発揮する勝負強さを持ち合わせている。

 ただ、コパ・アメリカ以降は代表でゴールがなく、現在のU-24日本代表での立場は決して安泰ではない。4大リーグでプレーする堂安律と久保建英がトップ下と右サイドで先発することが濃厚だ。ただ、メンバー入りのライバルとなりうる選手が左サイドでプレーする選手が多いことで、両選手のバックアップとして名を連ねることになりそうだ。

林大地

林大地(サガン鳥栖)
生年月日:1997年5月23日(24歳)
ポジション:CF、セカンドトップ
予想:落選

 サガン鳥栖での活躍が認められて、五輪代表候補に食い込んだ林大地。昨季はリーグ戦9得点、今季もここまで4得点を挙げている。

 昨年12月の国内合宿に参加したが、3月はU-24日本代表に呼ばれず。しかし、堂安律の負傷により追加招集されると、U-24アルゼンチン代表戦でゴールを決めた。ギリギリのところで生き残ったが、6月のU-24日本代表では3試合中1試合の出場に終わり、アピールする場を与えられなかった。

 FWが本職だが、2列目でもプレーできる。ボックス内で力強さを出せる、この世代には珍しいタイプのアタッカーだ。その特長はU-24日本代表の中でも貴重な存在だが、上田綺世や前田大然と比べると序列は下がるだろう。18人という枠の中では選出される可能性は低いと見ている。