15位:鮮烈な日本代表デビューだった司令塔

100億円を超える移籍金(契約解除金)も珍しくなくなった今日のサッカー界で市場価値の高いJリーガーは誰なのか。今回フットボールチャンネル編集部は、データサイト『transfermarkt』が算出した市場価値ランキングの最新版を紹介する。※市場価値、成績は11月30日時点、価格が並んだ場合の順位はサイトに準拠
—————————————————–

MF:清武弘嗣(元日本代表/セレッソ大阪)
生年月日:1989年11月12日(32歳)
市場価値:180万ユーロ(2.2億円)
2020リーグ戦成績:33試合8得点

 清武弘嗣は大分トリニータのアカデミー出身で、トップチーム昇格1年目の2008年にJリーグデビューを果たした。2年目にはレギュラー定着を果たしたが、大分はこの年にJ2降格の憂き目に遭い、清武はセレッソ大阪への移籍を決断した。

 移籍1年目の2010年は、夏に移籍する香川真司の穴を埋める活躍を見せ、翌年にはアルベルト・ザッケローニ監督率いる日本代表にも選ばれる。デビュー戦となった8月の日韓戦では、途中出場から本田圭佑と香川のゴールをアシスト。12年にはセレッソのエースナンバーである背番号8を継承したが、夏に海外へと渡った。卓越したプレービジョンとプレースキッカーを務めるほど正確な右足のキックを武器に、日本を代表するチャンスメイカーに成長している。

 ドイツではニュルンベルクとハノーファーで2シーズンずつプレーした。16年夏に加入したセビージャではリーガ開幕戦で1得点1アシストという鮮烈なデビューを飾ったが、サミル・ナスリの加入により立場が一変。冬の移籍市場でセレッソへの復帰が決まった。Jリーグ復帰後は負傷により幾度となく戦線離脱を余儀なくされている。それでも、2020年は自己最多となるリーグ戦33試合8得点という数字を残した。

 海外移籍1年目ながらブンデスリーガで2桁アシストを記録した直後の13年の市場価値は、キャリアハイとなる1000万ユーロ(約12億円)とされている。スペイン移籍後は下降の一途をたどり、セレッソ復帰時の500万ユーロ(約6億円)から4年半で180万ユーロ(約2.2億円)まで下落している。

<h2>14位:スイスで活躍したFW

FW:カルリーニョス・ジュニオ(ブラジル/清水エスパルス)
生年月日:1994年8月8日(27歳)
市場価値:180万ユーロ(2.2億円)
2020リーグ戦成績:29試合10得点

 ブラジル出身のカルリーニョス・ジュニオは、スイス1部のルガーノで3年間プレーした後、2020年に清水エスパルスに加入した。スイス1部リーグでは90試合29得点という数字を残し、UEFAヨーロッパリーグでも8試合2得点をマークしている。

 ブラジルでは下部リーグでプレーする時期もあった苦労人で、ルガーノ加入後の市場価値は30万ユーロ(約3600万円)ほどだった。しかし、清水加入時は300万ユーロ(約3.6億円)まで上昇した。左からの切れ味鋭いドリブルや遠目からでも狙えるシュートはJリーグでも屈指のレベル。背番号10を与えられたカルリーニョス・ジュニオは、加入1年目からリーグ戦10得点を挙げる活躍を見せた。

 昨季の活躍とは一転、今季は苦しいシーズンとなった。4月のトレーニング中に右膝内側側副靭帯を損傷し、7月には同じ個所を再び痛めた。復帰後はコンスタントに出場しているが、2得点1アシストに留まっている。最新の市場価値は180万ユーロ(2.2億円)で、キャリアハイの60%にまで下がってしまっている。

<h2>13位:怪我に苦しむ日本代表DF

DF:昌子源(元日本代表/ガンバ大阪)
生年月日:1992年12月11日(28歳)
市場価値:180万ユーロ(2.2億円)
2020リーグ戦成績:18試合0得点

 米子北高校から鹿島アントラーズに加入した昌子源は、プロ4年目の14年にレギュラー定着を果たした。16年にはFIFAクラブワールドカップ決勝進出に貢献。15年にデビューした日本代表では、ロシアワールドカップアジア最終予選終盤で主力に定着し、本大会でも3試合に出場している。

 ワールドカップの半年後にフランスのトゥールーズへ完全移籍する。移籍後すぐに主力として起用され、最初のシーズンでは半年でリーグ戦18試合に出場したが、翌19/20シーズンは怪我の影響もあり公式戦出場はわずか1試合。フランスでのプレーを約1年で切り上げ、Jリーグ復帰を決断した。

 トゥールーズで痛めた右足首の状態をうかがいながら過ごした昨季は、リーグ戦18試合に出場。今季は5月の浦和レッズ戦で鼻骨を骨折するアクシデントに見舞われたが、その後も出場を続けた。6月と9月には日本代表にも選出されている。

 鹿島では主力としてクラブワールドカップに貢献し、日本代表でもロシアワールドカップで活躍した。市場価値も鹿島時代の16年2月の90万ユーロ(約1.1億円)からトゥールーズ移籍後には380万ユーロ(約4.6億円)まで上昇。しかし、その後は下降の一途をたどり、現在の市場価値は180万ユーロ(2.2億円)となっている。

<h2>12位:名門クラブで育った22歳DF

DF:カカ(ブラジル/徳島ヴォルティス)
生年月日:1999年4月25日(22歳)
市場価値:180万ユーロ(2.2億円)
2020リーグ戦成績:22試合1得点1アシスト(クルゼイロ)

 今季、ブラジル・セリエBのクルゼイロから徳島ヴォルティスに移籍したカカは、5月以降にレギュラーに定着した。187cmの体躯を活かしたプレーが持ち味で、徳島の最終ラインに据えられている。

 歴史ある名門クラブのクルゼイロでは20歳にしてレギュラーを任されるほど評価されていた。2部に降格した昨季はレギュラーから外される時期もあったが、そのポテンシャルは十分。財政難に苦しむクラブ事情も相まって、カカのJリーグ移籍が決まった。

 ブラジルメディアの報道によれば、カカ獲得のために徳島が支払った移籍金は180万ドル(約2.1億円)とされており、成績によるインセンティブが付いているという。現在の市場価値も180万ユーロ(2.2億円)だが、22歳と若いため今後の活躍次第では価値を高めることもできるだろう。

<h2>11位:2年前のMVPは2年間で暴落…

FW:仲川輝人(日本/横浜F・マリノス)
生年月日:1992年7月27日(29歳)
市場価値:190万ユーロ(約2.3億円)
2020リーグ戦成績:18試合2得点

 川崎フロンターレの下部組織を経て専修大学へ進んだ仲川輝人は、関東大学1部リーグ得点王に輝き、大学サッカーを代表するFWへ成長した。しかし、専修大学が4連覇をかけて戦った2014年、仲川は右膝に大怪我を負ってしまう。それでも、その数日後に横浜F・マリノスへの加入が内定し、長いリハビリを経て1年目の9月にJリーグデビューを果たした。

 翌年は町田ゼルビア、3年目はアビスパ福岡への期限付き移籍を経験し、マリノスに復帰した18年にはJ1初ゴールを含む9ゴールを挙げる。この年に就任したアンジェ・ポステコグルー監督は仲川を積極的に起用し、19年には15得点を挙げて得点王とリーグMVPをダブル受賞した。圧倒的なスピードと決定力を武器に、マリノスをリーグ優勝へと導いた。

 仲川がアビスパからマリノスに復帰した直後の市場価値は90万ユーロ(約1.1億円)とされている。MVPに輝いた19年12月には280万ユーロ(約3.4億円)まで上昇。仲川はこのとき行われたEAFF E-1サッカー選手権で日本代表デビューを果たしている。

 しかし、ここ2シーズンは度重なる太ももの怪我もあり、19年のような活躍は見せられず。昨季は2得点に留まり、今季もここまでは2得点。それに伴うように現在の市場価値は190万ユーロ(約2.3億円)まで下落している。

【了】