孫をかわいがる祖父母はありがたいもの。しかし、祖父母との関係がこじれてしまうこともあるようで……。筆者の知人Aさんの一人息子が高校進学を迎える頃、祖父母は孫の進路に口を出してきました。「うちの孫じゃない!」とまで言い放った祖父母との関係はどうなるのでしょうか。Aさんから話を聞きました。

初孫誕生! かわいがる祖父母

Aさんは結婚後すぐに男の子を出産。両家にとって初孫となる息子のC君は両親や祖父母からの愛情を受け、すくすくと育ちました。

特に、夫側の祖父母はC君をかわいがってくれ、プレゼントをくれたり旅行に連れていってくれたりして、Aさんはとても感謝しています。

C君も祖父母に懐き、とてもいい関係を築いているように見えました。あのときまでは……。

C君の進路に口を出す祖父母

C君は中学3年生になりました。将来やりたいことがあったC君は、その夢のため進学先を選んでいます。

ある日祖父母の家に1人で遊びにいったC君は、何気なく進路についての話を祖父母にしました。すると、祖父母の様子は激変。

「あの高校以外に進学するならうちの孫とは認めん!」

これまで優しかった祖父母の豹変した姿にC君はびっくり! 祖父母が指定してきたのは超進学校。C君は怒った祖父母の様子に、何も言い返すことができずに家に帰ってきました。

孫として認められなきゃダメ?

Aさんに祖父母から言われたことを打ち明けたC君。AさんはC君の思う通りにすればいいよと声をかけます。祖父母の指定した高校は、夫はおろか祖父母も出ていない高校で「きっと孫で見栄を張りたいだけだろう」とのこと。

「孫として認められなきゃダメかなあ?」

不安そうなC君にAさんは、あなたがやりたいことをやるのが1番だよと伝えました。その後、C君は受験勉強を頑張り、見事志望校に合格! C君は祖父母にも合格を報告に行きましたが、門前払いされてしまいます。

これまでかけた金を返せ!

C君の進路が決まると、祖父母とは疎遠になってしまいました。祖父母からは定期的に「これまでCにかかった金を返せ! 恩を仇で返しやがって」という連絡が来るだけです。

Aさんはあれほどかわいがってくれていた祖父母の心境の変化を知りたい気持ちもありつつ、本当にお金を支払って縁を切ることも考え始めているそうです。

どうしてもその高校に行ってほしい理由があったのかもしれませんが、人生を左右される進路決定で、価値観を押し付けられるなんて困ったものですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:安藤こげ茶