クリスマスは特別な行事の一つです。家族・夫婦・カップル・友人……楽しいイベントを過ごすときでも、最低限のマナーは守らないといけませんよね。これは筆者の友人・K代から聞いたクリスマスのとんでもないエピソードです。

仕事? なかなか帰ってこない夫

ある年のクリスマス、私たち家族は家でお祝いをしようと話し、子ども達も楽しみにしていました。夕方からみんなで部屋の飾り付けや料理の準備をし、ケーキも買って夫の帰りを待っていたのですが、約束の時間になっても夫はなかなか帰ってきませんでした。

メッセージの受信音が鳴り、画面には『仕事で遅くなる』と一言。待ちきれなくなった子ども達のことも考えて、先に食事を済ませてしまいました。

結局午前様! でも……

夫が帰ってきた気配がしたのは、夜中の2時過ぎ。怒る気力もなく私はそのまま二度寝をしました。しかし、次の日の朝。
起きてきた夫の顔は蒼白で、体を折り曲げるようにしてリビングに入ってきたのです。

「どうしたの?」と聞いてもハッキリと答えず、その後はトイレにこもったまま出てこなくなってしまいました。あまりの具合悪さに「会社休んで病院に行く」というので、急いで病院へ行きました。

診断に必要な原因は?

病院で検査を行い、診察を受けると「おそらく食中毒ですね」とのこと。「感染経路を知りたいのでここ1〜2日の行動を詳しく教えてください」と言われました。

私が近くにいたからか、夫は最初言いにくそうにしていましたが、どうやら昨日は外食をしていたことがわかりました。誰と何を食べたのかを聞かれると「友人とローストビーフを食べた」と言うのです。先生や看護師さんがいたので黙っていましたが、私は初めて夫に対して疑惑を持ちました。

待合室でバッタリ

診察室を出てくると、待合室にとても具合悪そうな女性がいました。ドアを開けた音でこちらを見ると「あっ!」と言って、何かを話そうとしましたが、隣に私がいるのを見て急に黙ったのです。

夫は幸い入院の必要はなく、点滴を受けてから帰宅ができました。
その頃には夫の症状もだいぶ良くなってきていたせいか、しきりに私の様子を伺っています。

「さっきの人は知り合い? 同じもの食べたから食中毒になったの?」

と聞いてみると、夫はバツが悪そうに昨日の夜一緒にいた女性だと認めました。「クリスマスの夜に一緒に食事をする仲なのね?」と確認すると、「すまない……」と謝ったのです。

思わぬ事故で招いた夫の悲劇

後日、相手の女性は近くに住む同じ職場の同僚であることがわかりました。近所であれば同じ医者にかかることもあるのでしょうか……子ども達との約束を破り、クリスマスという家族にとって大切なイベントのときに浮気をしていた夫に対して、私は怒りが収まりませんでした。

年が明けてから、私は離婚に向けての話し合いをしました。夫は何度も謝り「もう絶対にしない」と離婚に反対していましたが、夫と相手の女性に慰謝料を請求し、離婚が成立。夫は今では1人ぼっちで寂しい生活を送っているそうです。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K