お年寄り扱いを嫌がる高齢者に苦戦したことはありますか?
どう見ても介護が必要なのに「元気だから」と一点張りされ、悩んでいる人もいるでしょう。
今回は、痴呆症の疑いがある義母に困っていた、筆者の友人から聞いた解決エピソードをご紹介します。
義母に痴呆症の疑いが
私は、9歳の娘を育てているワーママです。
夫と二人三脚で、育児も家事もがんばる毎日。
疲れが溜まることもありますが、充実した日々のなか特に困りごとはありませんでした。
しかし、2年ほど前に義母に悩まされた出来事がありました。
当時70歳を迎えた義母は、我が家から徒歩10分の距離にある家で1人暮らしをしていました。
大きな病気やけがをすることもなく、本人も【元気さが取り柄】と自慢していましたが、だんだん物忘れが酷くなっていて。
「あれ、なんだったけな」
「あ、忘れてた!」
記憶違いから始まり、時には火を消し忘れたり、買い物に行ったはずなのに何も買わずに帰ってきてしまうことも。
だんだん物忘れではなく【痴呆症なのでは?】という疑いが出始めていました。
病院に行くのを拒否されてしまう
あるとき【痴呆症】のチェック項目で確認すると、いくつも当てはまっていました。
「このままだと危ない」
「さすがに病院に行った方がいいよね」
そう夫と相談し、病院を受診するよう勧めていたのですが……。
「病気じゃない!」
「ボケてなんかない!」
いつも温厚な義母ですが、なぜかその話題のときだけ怒り出し、かたくなに拒否されてしまうのです。
『症状が進んで何か事故や事件に遭っても困るから』と夫が説得しますが、聞き入れてもらえないまま3か月が経ってしまいました。
娘がまさかの神対応を!?
どうしようかと困っていたあるとき、当時7歳の娘がニコニコ笑顔で何やら義母に話し始めたのです。
「おばあちゃんには長生きしてほしいな」
「病気なんて、まだまだ若いおばあちゃんだったらすぐに治せるよ!」
すると途端に笑顔になり
「そうよ、おばあちゃんは若いから大丈夫なのよ〜」
とご機嫌になる義母!
どうやら、みんなから【お年寄り扱いされた】ことに腹を立てていたのでした……。
『娘よナイス!』と夫と2人、思わずガッツポーズしたのを覚えています。
その後
義母は、そのまま娘の言葉に流されるように病院を受診することに。
痴呆症は始まったものの、まだ軽度で投薬治療ができるとのこと。
医者から痴呆症について説明されて危機感を持ったのか、脳トレなどを始めてくれました。
それから2年、前よりも義母はしっかりしていて、娘も一緒に遊べて楽しそうで何よりです♪
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい