友人から聞いた話です。年末年始の大掃除は、家族全員で家じゅうをきれいにする友人宅。夫はベランダと玄関、友人はキッチンとリビング、子供たちはそれぞれの部屋の掃除をしていたのですが、まさかこんな事態になるなんて思ってもいませんでした……。
ちょくちょく家を出る友人夫
どんどんきれいになる友人宅。友人は大掃除をしながら、新年が待ち遠しくとても晴れやかですっきりとした気持ちになり、充実した時間を過ごしていました。夫の掃除を手伝おうかなと玄関に行くと、夫が家を出る様子。「どうしたの?」と聞くと「ちょっと洗剤が切れちゃって。コンビニへ行ってくるよ」と言い、出ていきました。
しばらくして帰ってきたのですが、今度は「ほしい洗剤がないからホームセンターまで行ってくる」と言いました。友人は、大掃除のために洗剤をそろえていたので、なくなるはずがありません。おかしいなと思っていると、友人夫は言いました。
「あ、えと、あの、電池! 電池切れなんだ」
こんなにものがなくなるなんておかしいなと思ったのですが、掃除も順調だったし、夫も疲れて息抜きしたいのかなと思うことにしました。
子供たちとコンビニへ
すると子供たちがお菓子を食べたいというので、子供たちと一緒に近くのコンビニへ行くことにしました。すると見覚えのある後ろ姿が……。何と夫でした。見たことがない女性と何やら話をしています。そしてその女性は泣いていました。
ただならぬ雰囲気に、友人は子供たちと駆け寄り友人夫に声を掛けました。すると、泣いている女性が鬼の形相で友人を睨んできたのです。
「あんたがいるから私が不幸になったのよ!」
「なによ! ふざけんな!!!」と叫んで走り去っていきました。
修羅場と化したコンビニ
夫は硬直し、死んだ魚のような眼をしていました。子供たちもあまりの恐怖におびえてしまいました。夫を問いただすと、あの女性と不倫していたものの、家族を選び別れたそうで。しかし、女性が納得しておらず家の近くまで来てしまった、というではありませんか。
何度も外出したのは、なんとかして女性を自宅から遠ざけようとしていたのでした。子供の前で修羅場を見せた夫にショックと怒りが最高潮に達した友人。夫と不倫相手に慰謝料を請求し、そのお金で新年は子供たちが大好きな遊園地に行き、ラグジュアリーホテルで豪遊したのでした。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:鈴木まさ美