家族にはさまざまなカタチがあります。事情も知らずに、他人がどうこういうのはおかしな話ですよね? これはシングルマザーで頑張っている友人・Nから聞いたエピソード。親子の頑張りに勇気をもらえるお話です。

シングルマザー

私には息子が1人います。
息子が1歳のときに、夫の暴力が原因で離婚することになりました。

その後は苦労しながらも何とか二人三脚で頑張ってきました。
親の私が言うのも変ですが、息子は私や家の状況をしっかりと理解し、自分にできることを一生懸命やってくれる子でした。

ママ友・S

息子が中学生になると、周囲は高校受験に向けて塾や家庭教師などを始めました。
息子と同じクラスのママ友・Sは、以前からシングルマザーである私を見下して、「T君(息子)は勉強が苦手みたいだけど、どこか塾に通ってるの?」「この辺だと授業料が結構高いから気を付けてね〜。」など、常に嫌味を言ってくる人でした。

中学2年生の授業参観では「シングルマザーだと子どもも大変よねぇ。教育費をかけてもらえなくてかわいそう!」と大きな声で言われ、明らかに私を攻撃していることがわかるほど。

息子はあまり勉強ができなかったのですが、バカにされている私を目の前で見て一念発起!
部活の引退後にものすごい努力をして、県内でも有数の進学校に合格することができたのです。

明暗

ママ友・Sの子どもはさんざん塾に通わせて、家庭教師までつけていたのですが、受験に失敗。
私立の滑り止めにも受からず、担任の先生に喰ってかかったという噂を聞きました。

結局、ママ友・Sの子どもは母親に強制されて適当にやっていただけで、本人にはやる気がまったくなかったそうです。
息子は私に経済的に負担をかけたくないと思ってくれたのか、塾などにも行かず、自分のできることを一生懸命やってくれた結果なのでしょう。

卒業式

卒業式に私はSと顔を合わせました。
会釈をすると、プイと横を向いて知らん顔。
たださすがに嫌味を言うことはありませんでした。

その後、S一家は何も言わずに引っ越してしまいました。
会わなくなったのは嬉しいですが、引っ越した先でも嫌味を言っているのではないかと、少し不安を感じます。

何か理由があったのかもしれませんが、今回のことで、他人を攻撃することをやめることができればいいですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K