私が勤めていた会社に実際にいた困った同僚Aさんのお話です。Aさんは社交的で話も上手。話していて楽しい人なのですが、実は裏の顔があるようで……。私の体験談をご紹介します。
ことの始まり
私が勤めていた会社には同年代の同僚が多くいました。
そんな環境で働くなかで、社交性が高く話し上手な同僚Aさんと話す機会が増え、ある日ランチに誘われました。
ランチでは話が弾み、楽しい時間を過ごしました。そして、Aさんから「おすすめのお店があるんだ!休日に一緒に行こうよ」と提案を受けます。
一度承諾したのですが、あとから
「その日は自分の仲間もいる。」
「食事のあとは、ためになる話を聞きに行こう」
と怪しげな内容に変化していったのです。
結局私は体調不良を理由にそのお誘いを断ることにしました。
しかし、それからというものAさんから毎週のように休日誘われるようになりました。
結局Aさんは何がしたいんだろう? と感じつつ、毎度なんとなく誘いを断り続けることが続きました。
社内の噂
そんなときに、ほかの同僚数人とランチをする機会がありました。
そのときAさんのことが話題になり、会社に長く勤めている同僚から誘いの真実を聞かされることになります。
同僚の話では、「Aさんは有名なねずみ講にハマっていて社内でも勧誘をしている、上司には勧誘せず隠しているから悪いことだと自覚している」ということでした。
また仕事中も上司が見ていないときはねずみ講に関する作業をおこなっているそうです。
たしかに離席していることが多い印象だったので私も納得。
同時期に勧誘を受けて困っている同僚もチラホラといることも判明しました。
Aさんの失態
いつものように仕事を進めているときのことでした。
プリンターの前に立つ上司の表情が歪んでいます。
どうやらAさんは仕事中に会社のプリンターでねずみ講関連の書類を印刷していて、それを取り忘れていたようです。
会社のプリンターで出した印刷物は、どのパソコンから印刷したのかすぐにわかるため、上司はAさん以外の同僚たちに聞き取り調査を始めました。
これまでAさんは、上司のことは勧誘せず、周りに勧誘するときも念入りにタイミングを見計らっていたのですが……。印刷での失態がきっかけとなり、Aさんが社内で勧誘したり、業務中に違うことをしたりしているのが上司にもバレてしまいました。
その後Aさんにたいして監視の目が厳しくなったことは言うまでもありません。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Emi.A