最近の戸建ては塀を作らない家が多くなってきているようで、筆者の自宅付近には塀のない家が多く立ち並んでいます。今回は、筆者の知人Hさんから聞いた、実際に被害にあったお花の珍事件エピソードをご紹介します。

憧れの戸建て! 憧れのガーデニング

Hさんは結婚して5年目に、念願の戸建てに住むことになりました。小さい頃からガーデニングをするのが夢だったHさんは、戸建てに住んで庭や玄関先に季節のお花を植えるのを楽しみにしていたので、結婚してから5年越しの夢が叶ってワクワクしながら庭仕事に勤しんでいました。

花が、無くなる……!?

ところが、新居に引っ越してから半年が経とうとする頃、Hさんは不思議な現象に困っていました。それは、植えたはずの花たちが少し経つと無くなってしまっていたのです。特に玄関先に花を植えると、1週間もしないうちに花の部分だけ無くなっていたので、(鳥が食べちゃったのかな?)と最初は思っていました。なので、鳥が好まなそうな花を植えるようにしたのですが、それでも頻繁に無くなっていたのです。
しかもそれだけでは止まらず、しばらくすると庭のお花も無くなっていることに気づきました。
これはただ事では無いと思ったHさんは、昼間にリビングの窓から外を観察をして、犯人を突き止めることにしました。

犯人は、子ども?

そしてHさんは犯人を突き止めることに成功したのです!
見張りを始めてから3日ほど経ったある日、窓から玄関先を見ていると、敷地外からトコトコと駆け足で来た幼稚園児がいました。そして次の瞬間、Hさんの家の玄関で咲いているお花をむしり取っていったのです!
Hさんの家の向こうは空き地になっていて、その空き地付近が幼稚園の送迎バスの停留所になっていました。
少し様子を見ていたHさんは、呆れかえる光景を目にしました。
帰りのバスが到着して子どもたちを引き取り終わると、お迎えに来ていたママたちはペチャクチャお喋りをし、子どもは空き地を走り回っていました。そして子どものうちの1人がHさんの玄関に来てお花をむしっているところを目撃したのです。

声を掛けるも、反論してきた!

そのまま子どもはHさんの家の庭に入ろうとしていたので、Hさんはその場で窓を開けて、「ダメだよ! 勝手に人のおうちのお花とっちゃ!」と言うと、子どもは突然大きな声で泣きだしてしまったのです。
途端にその子のママが「なにやってるんですか!」と血相を変えてすっ飛んできました。(いや、ここ、うちの敷地内なので、何やってんのはこっちのセリフだよ……)と思いながらも、ことの顛末をお話ししたところ、その母親から謝罪をしていただきました。しかし、去り際に「たかがお花くらいで」とぼやいているのが聞こえてしまったのです。

カチンときたHさんは、即刻幼稚園にクレームの電話を入れました。子どもがやったことなので仕方がない部分もありますが、親であれば子どもにしっかり注意してもらいたいところですよね。
そしてこのことがきっかけで、園バスの停留所は別の場所に移動し、Hさんのお花たちは無事に元気に咲き乱れるようになったのでした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:南さおり