子育て中の方は、わが子が何歳からお留守番ができるようになるか気になるところですよね。またお留守番中の安全・防犯対策はとても大切です。今回は祖母A子から聞いた、祖母が孫2人を留守番させていた時に起きた、ヒヤッとするエピソードをご紹介します。

祖父母宅に預けられた姉妹

今から十数年前の出来事です。A子には、孫が2人いました。長女は8歳、次女は1歳の姉妹です。

A子の娘かつ孫の母親は、当時では珍しく、フルタイムの職場で働いていました。

この日は保育園が休みだったので、A子が急きょ、自宅で姉妹を預かることになりました。

A子が目を離した隙に、1歳の次女は……

1歳の次女はミルクを飲んだ後、ぐっすり眠っていました。

A子は、昼ご飯の支度をしようと思いましたが、冷蔵庫の野菜が少なかったため、近くの畑に取りに行こうと考えました。

「でも孫を2人だけにするのは……」と困っていると、長女が「大丈夫だよ!行ってらっしゃい」と言ってくれました。長女は家族の間でもしっかり者として褒められていたこともあり、A子は昼ご飯用の野菜を2〜3種類収穫したらすぐ戻るつもりで家を出ました。A子のこの判断が、のちに悲劇を呼んでしまうことになるのです。

当時、A子が夫と住んでいた自宅にはベビーベッドがなかったので、A子は次女を夫婦のベッドで寝かせていました。

A子が10分ほどで帰宅すると、長女が「ばあばどうしよう。妹ちゃんが落ちちゃった」と泣きながら飛びついてきました。

「えっ! 落ちたってどういうこと!?」とたずねると、長女は窓を指差しました。

そこには、破れた網戸が……。

寝返り後、そのまま網戸を突き破っていた

外から、次女がギャン泣きする声が聞こえました。

急いでA子が窓の外を確認すると、お隣との壁の間にスッポリとハマっていました。

実は、窓の高さと次女を寝かせていたベッドの高さが一緒で、寝返りをしてそのまま網戸を突き破って落ちてしまったのです。

A子は次女を助け出した後、近所の総合病院に連れていきました。

脳への損傷を確認するためにCT検査を受けましたが、次女に問題はありませんでした。

しかも奇跡的にかすり傷一つなかったんだとか。

常に子どもの安全に気を配ろう

しかし、医師に「子ども2人でお留守番させていたこと」「ベッドの高さが窓枠と同じ位置だったこと」を伝えると「安全管理がなってない!」「今回は運よく助かったけど、打ちどころが悪かったら大変なことになってたよ!」とこっぴどく叱られたのでした。

まとめ

実は、窓から転落した次女は、幼い頃の筆者です。祖母はちょっとの時間だから大丈夫と思ったのかもしれませんが、筆者が大人になって母からこの話を聞いた時は、祖母はかなり反省していたと聞きました。母は、祖母が孫を預かってくれたのは有り難いけど、あの時は肝を冷やした、とのこと。お留守番中は、このような事故が起きないように子どもの安全を第一に考えることが大切ですね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:広田あや子