出産に関する常識は、時代によって異なることもあります。時代の変遷を受け入れられないと、とんでもない非常識な人になってしまうかもしれません。これは筆者が実際に体験した、妊娠中のトラブルのお話です。

姑の常識=非常識

私は結婚して以来、姑と同居しています。舅は早い時期に他界していたので、夫と3人の生活でした。結婚して3年目、ようやく待望の赤ちゃんを授かることができ、私たち夫婦は毎日幸せな気分で過ごしていたのですが……。

姑の『妊娠中の常識』がとんでもない事態を引き起こしたのです。

いつの時代の話?

姑は私の妊娠がわかると、「とにかく動け! 太るといけないから食べるな!」と言い出しました。まだ安定期にも入っていないのに、重たい荷物を持たせたり、高い所の掃除をさせたり……。

見かねた夫が何度か注意をしてくれたのですが、「太ると妊娠中毒症になって赤ちゃんにも悪影響がある。とにかく太るのが一番良くない!」と一向に改める気配がありませんでした。

病院への付き添い

6ヶ月に入った頃、検診の日に姑が「一緒に行く」と言い出しました。どんな病院か見ておきたい、入院したときに場所を知っておかないと不便だからという理由でした。

その日の検診では、思ったよりも赤ちゃんが大きくなっていないことを指摘されました。「お母さんの栄養が足りていないかもしれない」というのです。

姑に言われたことを先生に伝えると、先生は「一緒に来てるならここに呼んで!」と怒った口調で姑を診察室に呼び入れました。

先生からの叱責

先生は姑を呼び入れると、すごい剣幕でこう言いました。

「あなたはいつの時代の話をしているんですか? 間違った情報は赤ちゃんに悪影響なので、もう言わないでくださいね」

姑は近くにいた看護師から私の状況を聞き、何も言えずにずっと下を向いていました。病院の先生という権威ある立場の人から怒られたことが、相当ショックだったようです。

でもその日を境に、姑は私に何も言わなくなりました……というよりは、言えなくなってしまったのでしょう。

まとめ

自分の経験したことがすべて正しいわけではなく、時代によって常識が変わることなどもあります。姑の常識は、今の時代では非常識だったことに気付いてくれたのでしょうか?

同じ女性として応援してくれる気持ちは分かっていたのですが、あまりにも非常識な価値観を押し付けられるのは、正直キツかったです。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K