人と比べられてけなされるのは、誰だっていい気がしないもの。
しかしモラハラを自覚しない人は、平気で相手を傷つけてくるのです。
今回は筆者の知人A子さんから聞いたお話をご紹介します。

周りに止められても私は結婚するんだから! でも、何か変かも?

A子さんが20代半ばの頃、付き合って3週間の彼の子を妊娠してしまいました。
A子さんは大好きな彼と結婚したかったから、妊娠出来て丁度いいとすら思っていました。

散々両親には止められましたが、そのまま出来ちゃった婚をする事に!
この時は「結婚出来た!」という嬉しさで、幸せいっぱいだったのですが……。

一緒に暮らし始めると、徐々に夫のモラ発言が気になるようになっていったのです。

「母さんなら味付けはこうする」
「母さんなら洗濯の時は襟をこうして〜」

などと、とにかく夫はA子さんと実母を比べるのです。
そのまま大喧嘩になっても、絶対に謝ってくれません。
離婚も考えましたが、幼い子がいるので踏ん切りもつきませんでした。

絶対やり返してやる! A子さんは作戦を立てて

しかし、基本的に「やられたらやり返す」という、気の強いA子さん。
夫に仕返ししようと考えて、まず義母から夫の一番好きな魚の煮つけのレシピを入手しました。
そして部屋中をピカピカにして、夫の帰りを待ちました。
彼は綺麗な部屋も、美味しい魚の煮つけも褒めてくれましたが、

「いつもこの味にしてよ」
「部屋もこんくらいがベストだね!」

と何故か偉そう。

そしてA子さんは、こう言い返したのです。

大事な事に気付いた。私、間違ってた

「私のお父さんなら、靴下を裏返したまま洗濯機に入れない」
「私のお父さんなら、お母さんが作った料理はどんなものでも美味しいと言って食べてくれる」

A子さんは、「私のお父さんなら……」と、自分の父と夫を比べる発言を連発したのです。
もちろん夫は大激怒しましたが、自分と同じ事をされているとは全く気付いていませんでした。

怒り続ける夫を見て、A子さんはふと気付いたのです。

「夫は全然優しくない。お父さんみたいな人と結婚したかった」

そう思うと、自然に離婚する決意が出来たのです。
全く謝らず激怒する夫に向かって、そのまま離婚したい事を冷静に伝えました。

自分の本音を伝えたら、お互い変われた。

すると、怒っていた夫が真っ青になり、なんとまさかの大号泣!
夫の今まで見た事のない泣きっぷりに、A子さんはただただ驚きました。

泣いて離婚を拒否する夫だったので、今までの事をしっかり話し合う事に。
夫は自分のしていたことが傲慢だったと、ちゃんと反省して謝罪してくれました。

それから15年経ち、今も夫婦をしています。
未だに喧嘩もしますが、夫は本当に変わりました。
A子さん自身も、あの頃は夫にイライラするだけで全然大切に出来ていなかったと反省して、夫婦として上手くやっていきたいと思うようになったのです。

あの時言い返したことが、こんなにいい結果になるとは思いもしませんでした。
これからも喧嘩はほどほどに、仲良く生きていきたいと思います。

まとめ

夫婦は長い長い年月を共にするものです。時に喧嘩をすることはあっても、本音を言い合い支え合えることが理想ですよね。
これからも夫婦仲良く、頑張ってください!

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yuki.K