日本で生活していたら当たり前のことも、海外だと咎められることがありますよね。
良かれと思ってやった行動でも、マナー違反になる場合があるので注意が必要です。
筆者の友人A子から聞いた、実際にやらかしてしまった中国のマナーに関するお話をどうぞ。

仕事で出会った中国人男性と付き合っていた

これは、私が中国人の男性と付き合っていたころのお話です。

当時、グローバル企業で翻訳の仕事をしていた私。
そのときに、取引先の1つの会社で勤めていた彼と出会いました。

彼は日本がもともと好きなようで、日本語も流暢。

仕事熱心で明るい彼に惹かれ猛アタックし、交際がスタートしました。

順調に交際が続き、彼の実家に行くことに

付き合い始めてからも、彼はまるで太陽みたいな人で。

「次こそ絶対できるよ!」
「前よりできるようになっててすごい!」

とにかく褒め上手でポジティブ思考の彼に、たくさん救われました。

大きなケンカもないまま、いつの間にか交際を始めてから2年が経ち……。

あるとき、急に彼から
「実家に来てみない?」
と中国にある彼の実家へ、お誘いを受けたのです。

素敵な家族に迎え入れられ、ご飯をたくさん食べていると……

『軽い気持ちで大丈夫』『記念日旅行とでも思ってくれればいいから』と彼の口車にのせられたまま、中国へ。

とても緊張していましたが、彼の家族はみんな温かく迎え入れてくれました。

私が中国語をネイティブに話せたということもあり、穏やかにご飯会がスタート。

豪華なごちそうを目の前にして『とにかく食べなきゃ!』と何でも完食するよう食べ進めていると……。

日本とは違う文化にびっくり!

「A子、完食はダメ」
「中国だとマナー違反になるよ」

彼氏から、まさかのお咎めがあったのです!

わけも分からず、びっくりしていると……。

「中国では、出された料理は完食しないのがマナー」
と教えてくれました。

実は中国では、出された料理を少し残すことが通例。

『お腹いっぱいで満足です』と相手に感謝の気持ちを表すために、少し残すのがマナーなのです。

今でこそ、SDGsの観点から食べ残し自体が法律で禁止されているものの、地方では未だその文化が根づいている様子。

とはいえ、現在はテイクアウトができるお店も多いのだそうですよ。

その後、彼とは別れてしまいましたが、今も中国に行く際には、持ち帰りができるか尋ねるようにしています。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい