妊婦に対して優しくしてくれる人も多いですが、中にはマタハラと呼ばれるような行為をしてくる人もいますよね。職場にそんな人がいたら厄介です。今回は初めての妊娠で心無い言葉をぶつけられたエピソードを友人が聞かせてくれました。

初めての妊娠が発覚。しかし上司は……

A子は都内の証券会社に勤めています。
結婚して2年ほど子どもに恵まれなかったのですが、このたび念願の第一子を妊娠! 仕事の引継ぎなどもあるため、早めに直属の上司にも報告しました。

しかし、上司は「おめでとう」の一言もなし……!
それどころか、既婚で子どももいるはずなのに、「この時期に妊娠かぁ〜、繁忙期前だしキツイなぁ」「で、いつまで働けるの?」と無神経な言葉をかけてきました。

妊娠に喜んでいたA子はその対応にショックを受けたといいます。

見かねた同僚が【ある人物】に告発

それからも、上司は度々チクチクと嫌味を言ってきました。

たしかに繁忙期を前に、A子が仕事の第一線から抜けるのはかなり戦力的にダメージですが、だからと言ってマタハラをしていいというわけではありませんよね。

悪阻もおさまる気配がなく、辛い毎日が続きました。
ある時ついにその様子を見かねた同僚が、上司のA子への態度を【ある人物】に告発してくれました。

「あんた、何やってんの?(怒)」

【ある人物】とは、なんと上司の妻!

実は上司は社内結婚で、出産前は妻も同じ会社で働いていました。
しかも、上司より妻のほうが年上で、かつては上司の上司でもあった人でした……!

つまり、女性上司と男性部下の結婚だったのです。
当時から会社に在籍していてその事情を知る同僚は、それで上司の妻に助け舟を求めたのでした。

話を聞いた妻は激怒!!
すぐに上司を厳しく叱ってくれました。

「あんた、何やってんの? 妊娠した部下にその態度は何?!」
「私が妊娠したときに悪阻がひどかったの忘れた? 妊婦はみんな大変なんだよ!」
「子どもいるくせにそんな気遣いもできないの?!」

経験者の言葉は強い!

妻に叱責され、プライドがズタズタになった上司。
でも、それがきっかけでやっと態度を改めてくれるようになりました。

A子にも「ごめん、仕事が忙しくて嫌な態度を取ってしまって……。これからは万全のサポートができるようにするから」と約束してくれたそうです。

おかげでA子は、産休に入るまで無事に働けそうとのこと。

上司もこれを機に子育ての初心を思い出すことができて、結果的には良かったのかもしれませんね。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの