皆さんの周りに、悲劇の主人公を気取る人はいませんか? 彼らは被害者意識が強く、客観的に物事を捉えられないのが特徴です。今回は知人から聞いた悲劇の主人公ぶる不倫夫のエピソードをご紹介します。

夫の不倫が発覚、妻の下した判断とは?

夫の不倫が発覚したA子。A子の頭に離婚がよぎりましたが、話し合いの結果、再構築することに決めました。
夫のB男は「家庭を壊したくない」「不倫相手とは別れる」と泣いて訴えるので、チャンスを与えることにしたのです。

不倫夫が悲劇の主人公を気取るように

B男は反省して夫婦関係の修復に取り組めば良かったのですが、どこをどうこじらせたのか、悲劇の主人公を気取るようになりました。
不倫もののドラマを見て「2人がかわいそう」とメソメソ泣いたり、「結ばれない恋こそ純愛だ……」とポエマーになったり。B男の脳内では、自分が恋を引き裂かれた悲劇の主人公になっているのです。

はっきり言って鬱陶しい!
「なんで不倫した側が不幸ぶるの!? やり直す気が本当にあるの!?」と怒ったA子は、B男に現実を見せることにしました。

不倫夫よ、現実を見ろ!

A子は不倫した有名人に対する世間の反応を収集してB男に見せました。
不倫を擁護する意見もありますが、多くは否定的。不倫男は激しくバッシングされています。
「簡単に人を裏切る信用ならない男」「無責任な快楽主義者」「不倫は心の殺人」など、テレビ番組やネットでされた厳しい意見を突きつけました。
A子は「世間の意見はこうなの。フィクションと現実は違うから!」と、頭がお花畑のB男に叩きつけたのです。

A子はさらに、契約解除、損害賠償請求といった社会的制裁をされた芸能人のニュースを提示。「不倫で消えた芸能人がどれだけいると思ってるの?」と、不倫の重い代償を自覚させました。
あの人この人、不倫スキャンダルで姿を消した有名人は何人もいます。
それだけ不倫に対する世間の目は厳しく、社会的な信用を失うものなのです。

全て捨てる覚悟はあるの?

とはいえ、不倫は犯罪ではありません。「私はいつ離婚してもいいのよ? 全てを捨てる覚悟があるなら、純愛(嘲笑)に生きれば?」とB男に告げました。
彼女の言葉に、ようやくお花畑から帰還したB男。おとなしく贖罪生活を送るようになったそうです。

不幸を嘆きたいのは妻のほうなのに、なぜB男が悲劇の主人公を気取ったのか謎ですよね。
B男にも言い分はあるのかもしれませんが、不倫する人の心理は理解不能だ、と思ってしまいました。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田 愉子