巨人は25日のDeNA戦(東京ドーム)に岡本和真内野手(26)を左翼に置く新布陣で5―4の逆転勝ち。26日からは敵地甲子園で首位・阪神をストップさせるべく〝超攻撃型布陣〟で挑むが、勝手知ったる本拠地とは段違いの難しさが待ち受ける。
岡本和の左翼守備はシーズンでは2019年8月9日のヤクルト戦(東京ドーム)以来4年ぶり。「いろいろありそうですからね」と、前日24日から左翼の位置でノックを受け、一塁レギュラーの中田翔の1軍復帰に向けて再コンバートへの準備を進めてきた。実戦では3月11日のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)のチェコ戦で7回から途中出場するなど侍ジャパンでは不測の事態に自発的に備えていたとはいえ、ブランクは大きかった。
2回1死2塁の場面ではアウトカウントを間違えたか、送球が遅れて2塁走者にタッチアップを許し、その後の失点につながる凡ミスも。打席でも2度の得点圏を含む4打席全てで凡退といいところがなかった。
中田の復帰に目途が立った2日前から「左翼・岡本和」を構想していたという原辰徳監督(64)は「WBCでみているからね。世界の大舞台でやってくれている人ですから、そこに不安はないですね。ただ、そういう気持ちでいてくれているっていうね。それがウチの看板選手であり4番打者という部分において、非常に心強い」と短期間で2度の守備位置変更を受け入れた岡本和の献身的な姿勢を絶賛した。原監督自身も1989年シーズンに三塁から左翼へのコンバートを経験した。
「そういうときもあったっていう。いろいろ経験させてもらったよ。献身的な選手だから。看板選手が献身的? オレは看板じゃないよ」と大笑した指揮官だが、6ゲーム差で追う26日からの阪神戦ではドーム球場にはない浜風とデーゲーム特有の日差しも敵になる。交流戦前最後の伝統の一戦は岡本和にとって最大の試練となりそうだ。 (片岡将)
巨人―DeNA10回戦(巨人6勝4敗、18時、東京ドーム、3万3840人)
DeNA 120000010−4
巨 人 10002200×−5
(勝) 田中千11試合1勝2敗
(S) 大勢16試合1勝9S
〔敗〕 東7試合4勝2敗
(本) 関根2号①(山崎伊)、ソト4号①(山崎伊)、大城卓7号②(東)