大石静さんが脚本を手掛け、『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。第八話は「招かれざる者」。倫子(黒木華さん)たちの間では、打きゅうの話題で持ち切り。しかし斉信(金田哲さん)らの心無いことばを聞いたまひろ(吉高由里子さん)は心中穏やかでなく――といった話が展開しました。一方、歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生が気になるあのシーンをプレイバック、解説するのが本連載。今回は「平安貴族の医療事情」について。この連載を読めばドラマがさらに楽しくなること間違いなし!

* * * * * * *

平安貴族の平均寿命

前話では、宮中で藤原兼家(段田安則さん)が倒れ、道長(柄本佑さん)ら兄弟が看病にあたるというシーンが描かれました。また、その快癒を祈り、安倍晴明(ユースケ・サンタマリアさん)らによるおはらいも行われました。 

あくまで、ドラマ内での兼家の健康状態が今後どうなるかはわかりませんが、実際の兼家は60代で亡くなったとされています。

これは、平安貴族としてはなかなか長寿だったと言えるでしょう。

きちんとしたデータがあるわけではないのでよく分かりませんが、平安貴族の平均寿命は30歳とちょっと、と言われます。少なくとも、35歳には届かない。