「兄弟姉妹」が人間関係に与える影響

では、「兄弟姉妹」の関係はどんな影響を及ぼすのでしょうか。

親子の関係が「上下関係」のベースなら、兄弟姉妹の関係は、いわば「横のつながり」のベースと言えます。

中高生時代の友達を思い出してみてください。

クラス委員を務めたり、学校行事でリーダー役を買って出たりする「頼れる同級生」は第一子(兄・姉)が多かったと思いませんか?

また、クラスの人気者でみんなに笑顔を提供していた同級生は、末っ子であることが多かったのではないでしょうか?

そして、その後の人生を追いかければ、よくリーダー役を務めていた兄や姉は仕事でも家庭でもリーダー役を担っていることが多いはず。

また、みんなから可愛がられていた末っ子は、職場でも場の空気を和ませる「いじられ役」を続けているのではないでしょうか?

もちろん、すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、兄姉はしっかり者になってリーダー役に、末っ子の弟妹は人懐っこい所作でみんなに可愛がられるタイプになることが少なくありません。

それはまるで、子ども時代に家庭の中で担っていた役割が学校や社会の中でも引き継がれ、そこにうまく収まるようにしくまれているかのようです。