自分が認知症になることを想定して準備を進めるのは、誰でも腰が重くなるものです。しかしタイミングを逃すと、資産を自分の介護に使えない、余計なお金がかかるなどのデメリットがあると、ファイナンシャルプランナーの黒田尚子さんは指摘します(構成=山田真理 イラスト=浜野史)

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介護を支えるお金の仕組みは?

私は、認知症の介護に必要な3つの資源を「情報」「お金」「時間」と考えています。お金が不足する可能性があるなら、時間をかけて、使える制度の情報を集める。時間が割けないなら、自宅などを売却してお金を捻出する。

こうした準備を怠ると、思うような介護を受けられなかったり、子どもに負担をかけたり、本来は払わずに済んだお金が余計にかかったりなど、大変な思いをしかねません。

まず「介護は、自分のお金(年金・資産)でまかなう」ことが前提、と心得ましょう。下図のように、《介護を支えるお金》の土台となるのが「公的制度」。公的制度では足りない分を「預貯金などの資産」、そして「民間保険」で補う、と考えてください。

自分が使える公的制度の情報を集めるには、自治体によって受けられる制度や介護サービス、費用が異なるため、「地域包括支援センター」に相談するとよいでしょう。

公的制度のなかでも、特に重要なのが「公的介護保険」。要介護度に応じた限度額までなら、費用の一部(1〜3割)を負担することで「訪問介護」や「デイサービス」などの介護サービスが受けられます。また、年収に応じて自己負担が一定額を超えれば、「高額介護サービス費」で負担軽減が可能です。