福井県立恐竜博物館、化石研究体験が世界的デザイン賞で最高賞 ティラノ頭骨組み上げなどリアルさ評価

福井新聞6/20(金)7:51

 福井県立恐竜博物館(勝山市)の化石研究体験が、世界的に権威あるデザイン賞「iFデザインアワード2025」のインテリア建築分野の文化展示部門で最高賞のゴールドを受賞した。同博物館によると、同部門での最高賞受賞は国内初。化石の組み上げなど研究過程をリアルに体験できることが評価された。

 アワードはドイツを拠点とする団体が1950年代から開催。展示だけでなく、工業製品などを対象に全世界の優れたデザインを選出している。今回は9分野に66カ国から1万651件の応募があり、3365件が受賞。このうち最高賞のゴールドは75件に贈られた。

 化石研究体験は、2023年夏の同博物館リニューアルオープンに合わせて開始したプログラムで、新館に整備した専用の体験室で実施。肉食恐竜ティラノサウルスの実物大頭骨をばらばらの状態から組み上げる「T.rex頭骨復元」や、研究者と同じ機器を使って石から恐竜の歯の模型を削り出す「化石クリーニング」などを楽しめる。

 審査結果では「ハリウッド映画のような演出を巧みに避けた」「子どもに優しく、それでいて決して子どもっぽくないデザイン」といったコメントがあり、現実性を重視したことが認められた。「来場者が先史時代の動物を研究することの意味を深く理解できる雰囲気を醸し出している」との評価も受けた。

 プログラムづくりの中心となった同博物館探究・体験課の宮田和周課長は「研究者が楽しいと感じるその世界観を大切にした」と説明。頭骨復元は手順のヒントなしで組み上げるには大学以上のレベルの知識が必要だが、音声案内によって子どもでも取り組みやすくした。クリーニングには研究者と同じ仕様の器具を用意した。徹底したこだわりによって「研究の世界に没入できるようにした。妥協せずプログラムに落とし込めて良かった」と喜ぶ。

 ◆iFデザインアワード◆ 全世界の工業製品や施設を対象に、専門家が厳正に審査し、優れたデザインを選出している。表彰団体はiFインターナショナル・フォーラム・デザイン(ドイツ)。福井県内ではこれまで福井市観光交流センターのふくい観光案内所や、県立一乗谷朝倉氏遺跡博物館などが受賞している。

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