チームメートが“証言”「日本一の負けず嫌い」「とにかく強気」

 東京五輪決勝戦で宿敵・米国を破り、金メダルを獲得した女子ソフトボール日本代表。この大会で“シンデレラガール”となったのが、20歳の後藤希友投手だ。計10回2/3を投げて無失点。22個の三振を奪った。投球を支えるのが自他ともに認める強気で負けず嫌いな性格。ただ、グラウンドを離れるとギャップのある一面ものぞかせる。

 後藤は初めての五輪という大舞台でも動じなかった。自信に満ちた表情で、硬式野球の体感速度では160キロ近いとも言われる最速114キロの剛速球を投げ込む。大会を通じて1点も許さず、三振を積み上げた。

 20歳にして貫禄も漂う後藤は、自分の性格をこう分析する。「気持ちの強さが長所。怖いもの知らずで、相手を問わず、どんな打者にも攻めていけるところが特長です」。頂点まで駆け上がった五輪では言葉通り、外国人選手の体格にもネームバリューにもひるまなかった。

 後藤が所属するトヨタ自動車のチームメートも、投手向きの後藤の性格を感じている。5月のリーグ戦で完全試合を達成した三輪さくら投手は「日本一の負けず嫌い。特にピンチになると、自分は絶対負けないという闘志が出ている」と力を込める。バッテリーを組む切石結女捕手は「とにかく強気で、どんどん攻めてくる。ピンチになると明らかにボールが変わる」と話す。

グラウンドを離れると「ドタバタしている」、部屋にはキンプリのポスターが…

 マウンドでは堂々として頼もしい後藤。しかし、グラウンドを離れると別人のようになる。三輪も切石も「ドタバタしている」と口をそろえる。かなりのせっかちで、食事をする時も買い物をする時も、マウンドでの落ち着きからは想像できないくらいせわしなく動いているという。後藤より2歳年上の三輪は「オンとオフが全然違う。ユニホームを脱ぐと元気で若い。ドタバタしているから、離れたところにいても後藤がいると分かる」と笑う。

 20歳の若さは趣味にも表れている。好んで聞く曲はアイドルグループのNiziUやBTS。リラックスする時間にも、試合で気持ちを高めたい時にもミュージックビデオを見ている。さらに、ジャニーズが大好きで、部屋にはKing&Princeのメンバーのポスターが貼られているという。

 東京五輪開幕前に「ソフトボールはまだまだマイナーなので、日本が強いことを知ってもらいたい。自分みたいな選手がいると知ってもらえるように頑張りたい」と語っていた後藤。金メダル獲得の原動力となる活躍で、今や日本中、世界にも「後藤希友」の名前は広がった。注目が高まる中、マウンド上とギャップのある意外な素顔は、後藤への親近感や人気を高めるかもしれない。(間淳 / Jun Aida)