NYタイムズ・ワグナー記者は東京五輪を現地取材「日本が優勝できた一番の理由は投手陣」

 今夏の東京五輪で悲願の金メダルに輝いた野球日本代表「侍ジャパン」。稲葉篤紀監督が率いたチームは、海外メディアにどう映ったのか。来日して取材したニューヨーク・タイムズ紙のジェームズ・ワグナー記者がFull-Count編集部の取材に応じ、現地でインパクトを受けた日本人3投手を挙げた。

 侍ジャパンが世界の頂点に立ってから約4か月。日頃はヤンキースなどを取材するワグナー記者は、異国で見た侍ジャパン投手陣に魅了されたようだ。

「日本が優勝できた一番の理由は投手陣が非常に良かったからだと思う。日本の投手は速球を低めに集めてゴロを打たせる。一方、米国では速球は高め、変化球は低めに投げ分ける。米国の打者は日本の配球に慣れていなかったかもしれないね」

 米国とは8月2日のノックアウトステージ第1戦、同7日の決勝戦と対戦。“初戦”は6回から救援した4番手・千賀滉大から山崎康晃、大野雄大、栗林良史と無失点リレー。延長10回サヨナラ勝ちした。決勝戦では先発の森下暢仁が5回3安打無失点と好投。千賀、伊藤大海、岩崎優、栗林とゼロを並べた。大会を通じて取材したワグナー記者は、侍ジャパン3投手に特に目を引かれたという。

広島・栗林に驚き「あの年齢でクローザーを務めるなんて」

「3人の若い投手、ヤマモト、モリシタ、クリバヤシ。(クリバヤシは)あの年齢(25歳)であれだけの速球を投げていたので、際立って見えた。あの年齢でクローザーを務めるなんて。非常にいいなと思ったよ」

「(山本と森下は)制球がいいし、90マイル中盤投げられる。モリシタはいいスライダーを持っていたし、ヤマモトはカーブかな? かなり変化する球を投げていた。年齢の割(山本23歳、森下24歳)に落ち着いていて、恐れがないように見えた。制球もよく、球速もあった。年齢を考えれば、さらに強く速くなるだろう」

 これまでにワグナー記者はヤンキース番として田中将大投手を担当。「しばらく会えていなかったから挨拶できて嬉しかったね」。メジャーの第一線も取材してきた。気が早いが、もしメジャー挑戦したら……。同記者は争奪戦となる可能性を示唆した。

「彼らが希望するなら、メジャーの球団は間違いなく興味を持つだろう。あれだけの才能があれば人々は興味を持つだろう。23歳や24歳であれだけの投球ができる投手はどこに行ってもなかなか見つからないと思う」

 日本球界を歓喜へと導いた侍ジャパン投手陣へ、米メディアから熱い視線を注がれている。(小谷真弥 / Masaya Kotani)