夫にも長男にも…食卓に欠かせない「ゴマ」

 プロ野球選手を支えた食の知識と経験は、少年野球でも活用できる。巨人、日本ハム、DeNAなどでプレーした林昌範さんの妻で、フリーアナウンサー・林京子さんの連載第2回のテーマは「食事」。少年野球チームに所属する小学5年生の長男の食事は、夫をサポートした経験を生かし、時間をかけられない時でも効率良く栄養が摂れるように工夫している。

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 夫の現役時代、一番大変だったのは食事の管理でした。野球選手は現役生活の期間が限られている上に、結婚したのは夫が怪我をして手術を受ける時でした。アスリートは食事の内容や食事を摂る時間が大切です。パフォーマンスや選手寿命にもかかわってくると思ったので、アナウンサーをしていたテレビ東京を退社しました。

 当時、ほとんど料理をしたことがなかったので、投手にふさわしい食事を栄養士さんから学びました。肉の選び方といった買い物の仕方や、吸収率を上げる食べ物の組み合わせを教わりました。今、小学5年生の長男も投手をしているので、当時の知識や経験は生きていると思います。例えば、野菜の栄養は汁物が一番吸収できると言われているので、うちの食卓は豚汁の頻度がすごく高いです。子どもは大人よりもカルシウムの摂取が必要なので、カルシウムの吸収率を上げるための野菜とタンパク質の組み合わせを意識しています。

 私が食事や栄養に関心を持ったのは、巨人と西武で抑えを務めた鹿取義隆さんのご自宅にお邪魔した時です。8人がけのテーブルに、まるでビュッフェのように料理が並んでいました。長く現役で活躍する選手には、食事のサポートが不可欠だと感じました。

 鹿取さんの奥様からたくさんのことを学びました。「私たちはマウンドに上がって助けられない。栄養サポートくらいでしか、力になれないから」という言葉が印象に残っています。いただいたビーフシチューには多くのお野菜とホロホロにとろけるお肉が入っていて、前日から煮込まれていたようで、感動で胸がいっぱいになった記憶があります。

 食事で夫を支えると決めてからは毎日、栄養士さんに献立と写真を送りました。栄養士さんからは「林さんは3連投でしたね。この食材を加えましょう」というようにアドバイスをいただいていました。食事は毎日のことなので大変でしたが、勉強になって面白かったです。ゴマは疲労回復の効果があると教わって、よく食卓にゴマ豆腐を並べていました。長男の栄養バランスを考えてる今も、ゴマは重宝しています。

○林京子(はやし・きょうこ) 旧姓・亀井京子。1982年8月23日生まれ。兵庫県出身。2005年にテレビ東京、アナウンサー職で入社。2008年、プロ野球選手の林昌範さんとの結婚を機に退社。現在はフリーアナウンサーとして活動する1男1女の母。アスリートフードマイスター。健康志向ジェラートブランド「Karadaneeds(カラダニーズ)」を設立するなど活躍中。(間淳 / Jun Aida)