東京駅に大谷翔平のグッズショップが期間限定で登場している

 空前の“大谷ブーム”が勢いを増している。スポーツ関連グッズなどの制作を手掛ける「株式会社スペースエイジ」は、ドジャース・大谷翔平投手や愛犬であるデコピンのオリジナルグッズを4月26日から5月9日まで東京駅で発売している。その人気は凄まじく、販売担当者の宮野翔多さんによると想定の10倍以上のファンが訪れているという。

 同社は普段よりECサイトで大谷Tシャツを販売しているが、期間限定で東京駅でも店頭販売を開始。大谷や愛犬のデコピンがデザインされた9種類のTシャツや、マグカップ、ステッカーなどが店頭に並んだ。さらに、東京駅舎を背景にした期間限定の東京駅コラボデザインが登場し、人気を集めている。

 想像以上の人気に営業の予定変更を余儀なくされている。午前10時に開店し午後8時30分まで販売する予定だったが、この日はゴールデンウイークの初日ということもあり、開店予定の3時間前となる7時から整理券を求め、長蛇の列ができた。販売担当者の宮野さんは、「早めに準備しようと7時半に来たのですが、その時点で50人くらいの列ができていてビックリしました。想定の10倍はいましたね。明日以降はもっと早く準備しないといけなさそうです」と、想定をはるかに超える人気ぶりに驚きを隠せない様子だった。

 さらに整理券を配った後も人の波は途絶えない。「開店前の合計は150人くらい待っていたと思います」と増え続ける状況に目を丸くした。販売開始から2時間も経たないうちにほとんどのグッズは完売。1番人気のデコピンのイラストが描かれた青色のTシャツは、15分ほどで売り切れた。

 まさかの売れ行きに急遽、明日販売予定だった分のTシャツも追加するほどの大盛況だった。しかし「購入点数の制限もしていないので、買えない人が続出していまして。追加製造もしたいのですが、祝日が続いて工場も止まってしまうので、どうすればいいのか……」とうれしい悩みに頭を抱えた。

 13時をすぎても整理券を求めるファンは増え続けた。列に並んだ70代の女性は「野球は詳しくないのですが、大谷選手は大好きで。Tシャツが欲しかったんですが、残念ですね」と語った。60代男性は「友人の分も買おうと思ってきましたが、難しそうですね……。実力も人気も想像を超えて、ついて行けません(笑)。またリベンジしに来ます」と驚きつつも、大谷の人気には納得の表情だった。デコピンの登場から結婚まで、話題が尽きない大スターはプレー以外でもファンの心を掴み続けている。(木村竜也 / Tatsuya Kimura)