12球団のスカウトが熱視線を送る最速151キロ右腕の報徳学園・今朝丸裕喜

 高校生No.1投手が最後の夏に向け全力を注ぐ。2年連続選抜準優勝に貢献した、最速151キロを誇る報徳学園・今朝丸裕喜投手(3年)。12球団のスカウトから熱視線を浴びる右腕は「チームとして夏の甲子園。個人として一番はドラフト1位」と、大きな目標を掲げ最終調整に入っている。

 188センチの長身から投げ込む最速151キロのストレートに、完成度の高いスライダー、カーブ、フォークで空振りを奪う。昨春の選抜大会で全国デビューを果たすと、主戦投手として2年連続で甲子園のマウンドを経験した。

「一番は打たれないストレートを投げること。小学生の時からストレートを磨いてきたので。最速も大事にしているが、今はアベレージにこだわって練習をしています。これまで取り組んできたことは成果として出ている。いい状態で夏に迎えると思います」

 絶対的な自信を手にしたのは今春の選抜大会だった。準々決勝の大阪桐蔭戦では1失点完投勝利。球速以上のキレ、伸びのあるストレートを左右のコーナーに投げ分け、ピンチではフォークで三振を奪った。昨秋の近畿大会で敗れた相手からリベンジに成功し「打たれる気配なく9回を投げ切れた。秋にやられた相手だったの甲子園でやり返したかった。あの試合が僕の中でのターニングポイント」と振り返る。

大角健二監督「投球や練習に対しても根拠を持ってできるようになった」

 甲子園後にはU-18日本代表合宿に参加し、トップチームの井端弘和監督からも高く評価された。実戦での登板はなかったが、トップレベルの選手たちと触れ合い大きな刺激を受けた。そのなかで輝いて見えたのが広陵の高尾響投手。身長172センチながら1年生からエースとして活躍する右腕に「経験も凄いし勝てる投手。何よりコントロールの良さに驚きました。僕のなかでは一番のライバルです」と口にする。

 ライバルとの投げ合いはさっそく実現した。6月9日に練習試合で対戦し、今朝丸は8回5安打1失点の好投を見せチームも2-1で勝利。「投げ勝つこと意識していた。いい形で段階は踏めている」。夏に向け追い込み期間の中で、手応えを感じる投球内容だったという。

 ドラフト上位候補までに成長した今朝丸の姿に大角健二監督も「投球や練習に対しても根拠を持ってできるようになった。春の選抜でも自分がチームを勝たせる、その覚悟が見えた。夏にもその姿を存分に見せてほしい」と期待を込めている。

 第106回全国高校野球選手権の兵庫大会は6月30日に開会式を行い、7月6日に開幕する。3連覇を狙う社、神戸国際大付、東洋大姫路ら強力なライバルたちが立ちはだかる。「これまで10番を背負って投げてきた。夏は絶対に1番を取って甲子園に出場したい」。絶対的エースとなり、再び全国の舞台で「今朝丸」の名を轟かせるつもりだ。(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)