DeNA徳山は直球の球速が約4キロ増、スライダーは驚愕数値マーク

 DeNAの3年目右腕・徳山壮磨投手が精彩を放っている。昨年まで1軍登板なしも、ここまでチーム2位の27試合に登板し、防御率2.63。直球の平均球速が昨年比で4.1キロも上がっている他、投げる割合は少ないもののスライダーでは衝撃数値をマークしている。

 開幕1軍を手にした徳山はここまで27登板で1敗8ホールド、防御率2.63。DeNAのブルペンを支えている。過去2年間は1軍登板なしだったが、今季は格段に進化したことがデータでも分かる。セイバーメトリクスの観点からプロ野球の分析を行う株式会社DELTAによると、直球の平均球速は149.9キロ。昨年は2軍で145.8キロで、4.1キロも上がっている。直球を投げる割合は69.0%。力でねじ伏せていることが分かる。

 また、投げる割合は少ないものの、スライダーでは衝撃数値を残している。スライダー100球当たりの失点増減「wSL/C」は23.81。2位のソフトバンク・藤井皓哉投手は8.02で約3倍の差を付けている。

 大阪桐蔭高3年時の2017年選抜大会で優勝。早大では東京六大学リーグで最優秀防御率に輝くなど輝かしい経歴を引っさげ、2021年ドラフト2位で入団した。2年目の昨年にイップスを発症するなどプロの世界では苦闘が続いたが、3年目に飛躍を遂げた。

 右腕の奮闘にファンも注目。SNSには「エグすぎる」「直球も強い」「素晴らしい」「1年間1軍で頑張ってほしい」「疲れも見えるようだけど頑張ってほしい」とコメントが寄せられている。飛躍のきっかけをつかんだ25歳。今後の投球が注目される。(Full-Count編集部 データ提供:DELTA)

データ提供:DELTA
 2011年設立。セイバーメトリクスを用いた分析を得意とするアナリストによる組織。書籍『プロ野球を統計学と客観分析で考える デルタ・ベースボール・リポート1〜3』(水曜社刊)、電子書籍『セイバーメトリクス・マガジン1・2』(DELTA刊)、メールマガジン『1.02 Weekly Report』などを通じ野球界への提言を行っている。集計・算出した守備指標UZRや総合評価指標WARなどのスタッツ、アナリストによる分析記事を公開する『1.02 Essence of Baseball』も運営する。