スポーツビジネスの拡大目指す「SETS」 競技の枠を超えて進む人材交流

スポーツビジネスの拡大目指す「SETS」 競技の枠を超えて進む人材交流

昨年の2倍近い出展、120チーム・企業が来場

 6月19日、20日の両日に「SPORTS ENTERTAINMENT TRADE SHOW 2018」(SETS=セッツ)が東京国際フォーラムで開かれた。このイベントが目指すのは、主に「ビジネス商談」「情報・ノウハウ共有」「人材交流」だ。2年連続2度目の開催となったSETSはスポーツチーム関係者のみが来場できるクローズド商談会で、昨年の2倍近くとなる76社が出展、来場チーム・企業数は120を数えた。

 展示ブースを構えた出展社は、販売グッズにノベルティ、集客イベントや映像、音響設備、ECなど、多岐にわたる製品やサービスをアピールした。来場者が専門とするスポーツも様々だ。プロ野球、Jリーグ、Bリーグといった国内のプロスポーツチームから、バレーボールやラグビー、eスポーツまで。スポーツビジネスに携わる多種多様な関係者が、商談の機会と交流の場を求めた。

 昨年のアンケートによると、出展企業の平均コンタクト数は25.9団体だった。「SETS」はスポーツビジネス関係者を対象とした商業イベントであるため、その場で商談にまで発展するのが特徴だ。イベント会場が広くなり、日数が増えた今年は、参加者がより営業効率を高め、コスト削減を可能とする場になったのではないだろうか。

 実際に、その効果は出展者からの「会場が広くて、昨年よりも多くの企業ブースを訪問することができた。関心のあるブースを全部訪ねていると、1日だけでは足りないぐらいでした」という感想にも表れている。

セミナーも盛況 米ウインター・ミーティングに倣う人材交流と裾野拡大

 会場内では、マーケティングに関するセミナープログラムも拡充された。スポーツの現場に立つ登壇者が、それぞれのアプローチや成功事例、課題を披露している。切り口も多彩な以下7つのセミナーが2日間で催され、立ち見が出るほどの盛況を収めた。

『若年層女性マーケティングと商品開発/女子高生のリアルニーズ』
『スポーツチームwebサイト/ネイティブアプリの利用者分析』
『米国スポーツビジネスにおけるダイナミックプライシング導入効果』
『ファンから見たファンクラブグッズ・サービスの球団間比較』
『他プロパティとのリーグタイアップ企画(アイドルマスター×パ・リーグ6球団コラボ事情)』
『スタジアムビジョン・サイネージのネットワーク化とマーケットプレイス構想』
『スタジアム購買活動のキャッシュレス化』

 スポーツを共通言語とする会場では、前職で同じフィールドに立ったことのあるスポーツビジネスパーソンが再会するシーンも見られた。昔話に花が咲き、各々の近況や現在の職域、業界の未来などについて話し込む。こうした場面が積み重なることにより、日本のスポーツ界に新しいつながりと流れが生まれるかもしれない。

 SETSのモチーフとなったアメリカのウインター・ミーティングでは、MLBの球団関係者や代理人が盛んに選手の移籍交渉を進め、学生の就職フェアとしての一面も持つ。アメリカのスポーツ文化を支えている「人材交流の活性化」は、「SETS」が目指すスポーツ界の裾野拡大にとっても重要な要素だ。

「物」を介して「知」が共有され、多くの「人」が交わった「SPORTS ENTERTAINMENT TRADE SHOW 2018」。それぞれが成長し、拡大を続けた先に、日本社会を明るくする、スポーツ界の未来が広がる。(「パ・リーグ インサイト」藤原彬)

(記事提供:パ・リーグ インサイト)


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