最新ゲームが毎日大量にリリースされる昨今。メーカーやストアのゲーム紹介だけでは「どんなゲームかわからない!」とお嘆きのGame*Spark読者も多いのではないでしょうか。そこで“なるべく早く”ゲームの生の内容をお届けするのが本企画「爆速プレイレポ」となります。今回は2021年1月21日にCape Cosmicとフライハイワークスより、PC(Steam)版がリリースされた『フェノトピア(Phoenotopia: Awakening)』について生の内容をお届けしたいと思います。『フェノトピア(Phoenotopia: Awakening)』とはのどかな農村の孤児院に住む少女「ゲイル」が、突如として姿を消してしまった村人たちの謎を解くために冒険する2Dアクションアドベンチャー。2014年に制作されたFlashゲーム『Phoenotopia』をベースに、完全リメイクとして作られている作品です。さまざまな古典名作ゲームにインスパイアを受けたという本作。2Dサイドビューアクションをベースに、戦闘や謎解きなどの冒険要素、釣りやモンスター狩猟で手に入れた素材を調理する要素などが詰め込まれています。美麗なドット絵と個性豊かなキャラクターが織りなす独特の世界観が魅力的です。本作をプレイして感じるのは、その詰めに詰め込んだボリューム感。また、かわいい雰囲気とは裏腹に骨のあるアクションパートのおかげで、非常に遊びごたえのある内容になっています。なお、ニンテンドースイッチ版は2020年11月26日より発売中。『フェノトピア(Phoenotopia: Awakening)』の実内容に迫る!物語は『フェノトピア』世界の昔話、世界を破壊した世界大戦の話から始まります。戦争は人類の作り出した切り札・人工神「フェニックス」により終結。しかし、すでに地球はすでに生物が住める環境ではありませんでした。生き残った人類は、地球の環境が復活するその時まで長い眠りにつくことを決めました。物語はそれから数世紀たち、再び人類が地上で生活できるようになった時代からスタートします。
主人公の「ゲイル」は、生まれ育ったのどかな農村「パンセロ村」の孤児院に住む少女。ある日、院長である「ナナおばあちゃん」から、夕食の準備ができたので森に遊びに行った子どもたちを呼んできてほしいとのお使いを頼まれます。倉庫においてある「バット」を入手したゲイルは森へと出発します。森では戦闘や移動アクション、調理など基本的な要素を学びます。森の奥、遺跡の前にいる孤児院仲間「アレックス」を見つけ出したゲイルは、遺跡の中に落ちたという隕石を見つけ出すことに。遺跡の中でボスモンスターとの戦闘を行い、無事に空から落下した壊れた「ゴーレムヘッド」を手に入れたゲイル。アレックスたちが待ち受ける遺跡の奥に戻ったところで、とんでもない「事件」が発生します。
パンセロ村の上空にUFOが突如現れ、村人たちを連れ去ってしまったのです。残された孤児たちの中で年長のアレックスとゲイルは、遺跡で見つけたゴーレムヘッドが事件に関与していると判断。修理できる人物を探し、連れ去られた村人たちの謎を解くためのゲイルの大冒険が始まります。

戦闘、謎解き、ボスモンスター!やりごたえ抜群の難易度本作は町やダンジョンなどの施設では横スクロールアクション、世界の移動は俯瞰視点のワールドマップ形式。ワールドマップではモンスターに接触することで戦闘になり、ステージの端までたどり着くことで終了となります。フィールドでのモンスターとの戦いではアイテムやお金を入手可能ですが、基本的には逃げても問題ありません。ゲイルは手に持ったバットなどの近接攻撃のほか、手に入れた「パチンコ」や「ランプ」などを使用することが可能。攻撃を含む多くのアクションではスタミナを消費します。スタミナは何もしなければすぐに回復するのですが、通常攻撃でも消費するため戦闘中は常にゲージ管理が求められます。バットは想像以上に攻撃範囲が狭いので注意が必要です。ダンジョンには踏むと起動する罠や「パチンコ」でうまく当てて起動させるスイッチなど、さまざまなギミックが用意されています。また、ストーリー進行で壁やオブジェクトを壊す「ボム」や、演奏で特定の仕掛けを解除する「盗賊の笛」なども登場。もちろんダンジョン内にはモンスターもいるため、冒険は一筋縄では行きません。

メインストーリーは基本的にお使い形式。ゲーム内には多くのセーブポイントが用意されています。本作は「戦闘で負けたらセーブした時点からやり直し」のため、謎を解いたりある程度戦闘したりした後はこまめにセーブしておきましょう。かわいいビジュアルとは裏腹に、アクション難度は高めなので油断は禁物です。旅にご飯は欠かせない!「調理」で食材を食べやすく本作で重要になるのが体力回復アイテムです。ゲイルは食事することで回復できるのですが、食べ物にはそれぞれ「回復量」「食べるのに必要な時間」が設定されています。食べる時間は食事中にボタン連打で短縮可能なのですが、それでも時間がかかるものは戦闘中などは不向きです。本作では食材を「調理」することでより効果的に、食べやすくすることができます。例えば本作のじゃがいも「パンセロポテト」は生だと20HP回復するものの、食べるのに4秒必要です。これを焚き火などで調理することで「ポテトウェッジ」4つとなり6HP回復で1.2秒になります。アクション難度が高めの本作では、即座に体力を回復できる料理は生命線と言えます。

調理は焚き火などで可能。ミニゲーム形式。食材の入手方法は、箱などのオブジェクト破壊やモンスタードロップ、フィールド上で拾うなど様々です。もちろん町などではお金を払って購入することもできます。また、ゲームが進むことで購入できる「釣り竿」を入手すれば、世界中の様々な場所で魚釣りもできるようなり、効率的で優秀な回復アイテム入手手段となります。その世界観を反映した多くの食べ物が用意されている本作。ゲイルは初期状態でアイテムを8つまでしか持てないため、アイテム管理も非常に重要な要素となっています。ゲイルの冒険は広がっていく!『フェノトピア』の世界は非常に広大です。移動可能なエリアは、ストーリー進行で手に入るアイテムなどにより段階的に開放されていきます。それぞれのエリアには目的地となる街やダンジョン以外にも、寄り道できるスポットがたくさん用意されており、その多くにはゲイルの能力を上げるアイテムやお金が隠されています。なお、本作には経験値によるレベルアップ要素はなく、攻撃力や防御力を高める武器やアーマーなどはショップから購入したりイベントで入手したりする必要があります。基礎ステータスを上げるためにはHP上限を上げる「ハートルビー」や、スタミナ上限を上げる「スタミナジェム」を見つけなければなりません。
道中で「ムーンストーン」という宝石を拾うことがあります。ムーンストーンはテレポート施設での目的地開放など、さまざまな用途で使用するアイテムです。「ボム」「浮き輪」などのアイテムを手に入れることで初期マップにも新たな道が拓かれる本作では、テレポートの存在はゲームの快適度を上げる重要な存在となっています。マップや施設の非常に丁寧で細やかな作り込みは、本作最大の魅力。新しいアイテムなどを手に入れることで「通れなかったあそこに行けるようになるかも」となるようなレベルデザインも優れています。村を救うという大きな目標があるゲイルですが焦りは禁物。自身の強化につながる寄り道にも意味があるのです。
崩れる足場だらけの木の上には孤児院から逃げ出した鶏が。
ちなみにこのエリアへ来るのにも少し工夫がいります。ここまで紹介してきた『フェノトピア』Steam版ですが、非常に丁寧な作り込みや緊張感のある高い難度、個性的なキャラクターや世界観など、さまざまな要素が非常に魅力的な作品です。遊べば遊ぶだけ広がっていく世界、手強い戦闘や謎解きのある探索、そしてちょっと息抜きにできる魚釣りなどの遊びすべての要素が楽しくなるようゲーム性に融合しています。ただし、ゲイルにやれることが少ない序盤では、難度の高さにストレスを感じる人がいるかも知れません。ゲーム内ではいつでも難易度に関するオプション変更が可能なので、どうしても詰まった場合は難易度を下げてしまってもいいと思います。とにかく「寄り道」が楽しい本作。アイテム探索だけでなく、街中で遊べるフリーランニングなどのミニゲーム、予想外なところにいるNPCなど、さまざまな出会いや遊びが用意されています。じっくりと世界を広げていく探索アクションや、やりごたえのあるアクション好きであれば楽しめるでしょう。

こういった会話でセリフを選べるのが嬉しい。なお、これはSteam版のみの仕様なのですが、コントローラーのインタラクトとジャンプボタンが同一になっているため「狭い場所のNPCに延々話しかけられて抜けられない」という不具合に遭遇しました。ボタン設定を変えることで解決しましたが、珍しいタイプの不具合だなと感じました。たすけてー!
何度も話したらアイテムをくれたので怪我の功名でもありますが。タイトル:フェノトピア(Phoenotopia: Awakening)
対応機種:PC/ニンテンドースイッチ
記事におけるプレイ機種:PC(Steam)
発売日:2021年1月21日(Steam)/2020年11月26日(ニンテンドースイッチ)
記事執筆時の著者プレイ時間:7時間
価格:2,000円

「爆速プレイレポ」ではハードコアゲーマーなライターから読者に向けて、新作タイトルの生の内容を伝えるプレイレポートをお届けします。対象となるタイトルは、執筆時点で発売48時間内の新作、かつAAAからインディーまで、ジャンルやプラットフォームを問わず「読者が気になるだろうゲーム」もしくは「ハードコアゲーマーのアンテナが反応するゲーム」です。性質上、本企画においてはゲームの評価や採点は行いません。ストーリーなどの「ネタバレ」も軽度な内容に留まることが殆どです。また、記事執筆にはデベロッパー/パブリッシャーからプレイレポート用として提供されたゲームソフトが含まれる場合もあります。プレイ時間自体も基本的には短い段階での執筆となります。なお、マルチプラットフォームで展開されている作品においては、対応している機種のうちのひとつのエディションのみをプレイしています。そのため、本文内でプレイした際の使用機種についても明記しています。