スクウェア・エニックスは、PS5/PS4/ニンテンドースイッチ/Steam/iOS/Android向けRPG『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』を2022年12月1日に発売します(Steam版は12月2日)。

本作は、2005年に発売されたPS2向けRPG『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- 』のリマスター作品。シリーズでお馴染みの「閃き」「連携」のシステムのほか、プレイヤーの好きな道筋で物語を進める「フリーシナリオ」システムなど、作品の魅力はそのままに、さまざまな改善を行っています。

リマスター版ではグラフィック向上はもちろん、ゲームをより遊びやすくなる「どこでもセーブ」や「倍速機能」、周回がより快適になる「New Game+」などの新機能を搭載。また、新たな仲間キャラクターやシナリオ、さらに強大なボスも追加され、ますますやりごたえのある作品に進化しています。

本稿では、17年ぶりのリマスターになった『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』の発売前プレイレポートをお届け。なお、本レポはスクウェア・エニックス様より提供されたPS5ダウンロード版を使用しています。

「ロマサガ」シリーズ第1作『ロマンシング サ・ガ』とは?
『ロマンシング サ・ガ』は1992年にスーパーファミコン向けに発売。ゲームボーイ向けRPG『魔界塔士サ・ガ』から始まる「サガシリーズ」の第4作であり、スーパーファミコン向けの「サガ」としては第1作となる作品です。

本作の舞台「マルディアス」は、かつて3体の悪しき神々が、それ以外の神々と人間たちに戦いを挑み敗れ去った歴史を持つ世界。ゲーム本編はその千年後、悪しき神“サルーイン”を封じた「ディステニィストーン」が散らばり、再び“サルーイン”の力が復活しようとしている時代を舞台に、運命に導かれるように旅に出た8人の主人公とその仲間たちの物語を描きます。

『ロマンシング サ・ガ』最大の特徴は出自や旅に出る理由などが異なる主人公による「フリーシナリオ」システム。さまざまな国や勢力が支配する地域を自由に旅し、各地で発生するイベントに関わるかどうかをプレイヤーが決められます。場合によってはプレイヤーの意志で助けを求めている人々を「見捨てる」ことすら可能なシステムは、非常に高い自由度を生み出しています。

その後は「ロマンシングサガ(ロマサガ)」シリーズとして『ロマンシング サ・ガ2』『ロマンシング サ・ガ3』を発売。第1作はワンダースワンや携帯電話アプリとしての移植も行われています。そして、2005年にPS2向けRPG『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- 』が発売されます。

『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- 』は『ロマンシング サ・ガ』を題材にしたリメイク作品です。「閃き」「連携」などシリーズ別作品の要素をくわえたほか、ほぼすべてのシステムを変更。壮大な世界観や自由度の魅力は損なわず、よりやり込みがいのある作品として開発されました。

また、山崎まさよし氏が歌うテーマソング「メヌエット」も大きな話題になりました。この象徴的な曲「メヌエット」は、リマスター版発表時にも流れています。

今蘇る「圧倒的自由」なRPG!
まずは8人の主人公から、プレイヤーが操作するキャラクターを決定します。主人公は貴族の息子“アルベルト”や海賊“ホーク”、都会の盗賊“ジャミル”、旅の踊り子“バーバラ”など個性豊か。主人公はそれぞれ「マルディアス」で自分たちの生活を送っているため、ゲームのスタート地点や序盤の目的も大きく異なります。

今回のプレイでは、主人公にアルベルトを選択しました。アルベルトはゲーム内に登場する「イスマス城」の城主“ルドルフ”の息子で、本作の中では比較的わかりやすく王道と言える序盤を楽しめます。アルベルト編は、姉である“ディアナ”と共に城近くの洞窟で発生したモンスターを退治することから始まります。

ちなみに、アルベルト編では最初にプレイするのを想定しているのか、初期で「武器や防具を持っているが装備していない状態」で、アルベルトの装備を整えないとディアナに注意されてしまいます。モンスター退治を終え、その後いくつかのイベントをこなすことで自由な冒険を楽しめるようになります。

アルベルト編は自由になるまでの序盤イベントが少し長めですが、おかげで戦闘などのゲームシステムの基本はある程度覚えられると思います。主人公ごとの序盤イベントは本当に多彩で、なかには(事実上)いきなり自由な“バーバラ”のようなキャラクターも存在します。もちろん、どのキャラであっても序盤が終われば自分だけの「フリーシナリオ」が楽しめるのは変わりません。

自由行動が可能になってからは、各地を巡って仲間を集めたり、イベントをこなしたり、宝探しをしたり、思うままの冒険を楽しめるのです。イベントを開始したとしても、もし面倒になったり敵が強すぎたりしたら放置して逃げても構いません。すべてがプレイヤーの手に委ねられているのです。例えその結果がどうなろうとも……。

とは言え、世界に“サルーイン”の悪しき力が復活しようとしているのは決して忘れてはなりません。やがてプレイヤーは避けられない大きな運命の渦へと巻き込まれていくのです。

戦闘は「閃き」と「連携」を極めろ!
本作の戦闘は、攻撃時に使用している武器の技を思いつく「閃き」や、仲間同士で連続して技を繰り出す「連携」など、今やシリーズおなじみのシステムを搭載しています。ゲーム内には豊富な武器種と術法もあり、キャラクターのクラスによって大きく戦略が異なります。

なお、本作では序盤からパーティーが全滅しかねない戦闘が平気で起こります。単純に敵が強い・数が多いなどの要因のほか、敵パーティも「連携」を使用してくる可能性もあるのです。戦闘後にHPは全回復しますし、BP(技や術を使用するポイント)はその戦闘ごとの数値なので油断せずに全力を出していきましょう。

また、注意しなくてはならないのはロマサガの最大の特徴とも言える「進行度」です。本作では戦闘などいくつかの条件でゲーム内の進行度が進み、だんだんと世界の様子が変化していきます。それはイベントの変化だけでなく、登場するモンスターの強さにも関わるのです。そのため、気が付くと敵が手に負えない強さになっていることも珍しくありません。

強くなっていく敵に対抗するためにも、酒場で仲間を増やしたり、装備品を購入したりと、パーティーの強化は欠かせません。また、ゲーム内で獲得できる「ジュエル」を使用してクラスを変更・強化することで、武器の扱いを得意にしたり、マップ内で宝探しや罠回避ができる「マップアビリティ」を覚えたりできます。得意分野を伸ばすのか、苦手分野を補うのか、それもプレイスタイル次第です。

やはり『ミンストレルソング』の戦闘は楽しく、特に「連携」で大ダメージが出た時の気持ちよさは格別です。リマスター版ではグラフィック向上で美しくなっただけでなく、読み込みを含めた動作そのものが軽くなったことで、より快適にプレイできます。

リマスター版は快適・便利!もちろん魅力はそのままだ!
17年ぶりのリマスターとなった本作では、ゲーム内のさまざまな要素が変更・改善されています。今回筆者がプレイして感じた変更点の良かった点などをいくつか紹介していきたいと思います。

◆倍速機能でサクサク戦闘!

ゲーム内では、いつでも全体速度の変更が可能です。マップの移動や戦闘などでは倍速機能が非常に有効で、非常に快適にプレイすることができました。特に戦闘はステータス上げや技を覚えるためにも集中して行うことがあるので、倍速があることで時間的な効率が上がります。

さらにイベントの移動やジェスチャーなども倍速にすることができます。なお、ボイス付きのセリフはしっかりと等速で楽しめるので安心してください。

◆どこでもセーブで安心・安全!
オリジナルのPS2版では、ゲームをセーブするために街の宿屋が必要でした。一応「クイックセーブ」で、どこでも1ヶ所だけはセーブできたのですが、ボスの強さなどの要因でゲームを進行できなくなる可能性もあり、こまめにセーブしなくては随分前のデータからやりなおすこともあったのです。

本作はどんな場所でもセーブ/ロードが可能になり、冒険がやりやすくなりました。また、細かくオートセーブされているため、強敵との戦いなどで負けてもすぐ直前で再戦可能になるなど、厳しいだけでなくプレイヤーにある程度の「余裕」が与えられている印象です。

もちろん、オリジナル版同様に宿屋でのセーブも可能。昔の雰囲気にこだわりたい人は、宿屋セーブ&クイックセーブのみでプレイすることも可能です。

◆ゲーム進行は調整可能!周回をより自由に!
以前の項目でも紹介していますが、ゲーム内では戦闘などの要因で進行度が増加していきます。慣れないうちはその管理は難しく感じるかもしれませんが、リマスター版では、ゲーム開始時に「進行設定」の項目で、進行度の増加する速さを変更可能です。

「普通」ではPS2オリジナル版のまま、「ゆっくり」ではPS2北米版の速度で進行。一度ゲームをクリアすると解放される「早い」では、普通の2倍の速度でゲーム内の時間が過ぎていきます。これらの設定でゲームを開始することで、プレイヤーのペースに合わせた楽しみ方ができるのです。

また、クリア後に解放される「New Game+」モードでは、ステータスや敵モンスターランクの引き継ぎも可能。進行速度を早くして高ステータスで一気にクリアを目指すようなプレイも、最初から熱いバトルを楽しむこともできるようです。

◆既存プレイヤーに嬉しすぎる追加点!
リマスター版で最も嬉しいと感じたのは、やはり新しい仲間キャラクターが増えたことです。多くの仲間候補がいる本作のなかには特定のイベントをこなさなければ仲間にならないキャラクターも存在していて、そんなキャラクターは仲間にする過程でとても愛着が湧いてくるのです。

筆者は今回のプレイでは「フラーマ」を仲間にして最後まで連れ回しました。彼女は作中でもある重要な役割を持つキャラクターで、仲間入りの時点で強力な術法を使用できる頼れる仲間として活躍してくれました。今回のプレイでは試せませんでしたが、彼女と「とあるキャラクター」の組み合わせやイベントも気になるところです。

さらに「シェリル」「アルドラ」など、オリジナル版やPS2版プレイヤーならば非常に気になるキャラクターも。また、新たなイベントや装備品なども追加され、周回プレイでさまざまな謎を解き明かすのがより楽しめるようになっているのです。

そのほか、ミニマップの追加などのUI変更や、戦闘開始時に安全に逃げられる「煙玉」の追加など、さまざまな点でゲームが遊びやすく改善されています。なお、ゲーム開始時に「追加要素なし」を選び、よりオリジナルに近い形で楽しむこともできます。


ここまで紹介してきた『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』。PS2オリジナル版で高い評価を得たゲームの魅力を損なわず、さまざまな部分を改善して本作から初めて遊ぶプレイヤーにも楽しみやすくなっています。追加要素なしや、セーブ面などで自分なりの制約を付けることで「オリジナル版が遊びたい!」というプレイヤーも満足できると思います。

今回遊んでいて、読み込みを含め全体的な動作が軽快になったことが強く印象的でした。「New Game+」での新たな引き継ぎ要素など、8人の主人公すべてでクリアするのもより気軽に、より楽しくなっていると思います。新要素として、さらにやりごたえのあるボスも増えているため、たっぷりとやり込みプレイも楽しめそうです。

『ロマンシング サガ -ミンストレルソング- リマスター』は、PS5/PS4/ニンテンドースイッチ/Steam/iOS/Android向けに2022年12月1日(Steam版は12月2日)に発売です。