◇国内男子◇ジャパンプレーヤーズチャンピオンシップ by サトウ食品 最終日(9 日)◇西那須野CC(栃木県)◇7036yd(パー72)

最終ホールまで誰が優勝するか分からない大混戦を制したのは、プロ4戦目の23歳・片岡尚之。「優勝したことが信じられない。何が起こったのか分からなかった」と、ホールアウト時点では通算15アンダーで片岡を含む5人が首位に並んでいたが、アゲンストの風が吹き、厳しい状況の18番で後続が次々に脱落し、ただ一人生き残った。

スタート時点では首位と4打差。序盤は同組の金谷拓実と小田孔明がスコアを伸ばしたが、「ついていければ」と5番から3連続バーディで食らいついた。9番でもう1つバーディを重ねて通算15アンダー。「良いところにいたので(優勝を)意識しました」とスイッチを入れた。

中盤以降、北西からの風が強く吹いたが、練習していたという低い球を駆使して、風の影響を最小限に留めていく。16番(パー5)では、グリーン左サイドの池のふちギリギリのバンカーから80cmにピタリと寄せてバーディ奪取。通算16アンダーとして「残り2ホールをパーならば優勝できる」と狙いを定めた。

だが、17番(パー3)で3Iのティショットをグリーン右の崖下に落とすピンチ。「なんとかボギーを獲ろうと切り替えて、ボギーが獲れたので落ち込まなかった」と、一歩後退したものの首位タイで踏みとどまり、最終18番は向かい風の中、185ydを6Iでピン下に運んで2パットのパーとした。

後続で優勝を争った時松隆光、宮本勝昌、石川遼、植竹勇太、清水大成といった面々がいずれも18番をボギーやダブルボギーとする中で、値千金のパーセーブとなった。

プロ転向後4試合目での優勝は、松山英樹(2試合)、金谷拓実(3試合)に次ぐ、日本人3番手の最速記録。コロナ禍の処置として昨年9月から導入されたセルフプレー(キャディなし)OKという制度もあり、ツアー史上初めてのセルフプレーでの優勝者ともなった。

2歳からゴルフを始め、小4でプロになろうと意識した。「まずは両親にこの優勝を伝えたいです。小さい頃からゴルフに対して全力でやってくれて、そのおかげでこうやって優勝できた。終わったらすぐに電話したいです」と母の日にでっかいプレゼントを勝ち取った。

この日、優勝を争った宮本に言わせると、片岡は「ゴルフ界一のイケメン」。本人は「それはちょっと褒め過ぎです」と謙遜したが、この優しい笑顔は多くのファンを集めそうだ。(栃木県那須塩原市/今岡涼太)