◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 最終日(19日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6677yd(パー72)

目まぐるしい一週間だった。開幕した日に待機選手からフィールドに滑り込んだ西郷真央は、通算5アンダーの33位で大会を終えた。前日は3位スタートから「76」をたたいて43位に急降下。最終日も出だし2ホールで3つ落としたが、以降は6バーディを奪い「69」で締めくくった。

出場権のなかった今週は、月曜日の予選会(マンデートーナメント)に出るところから始まった。通過はできず、その後2日間は待機リスト1番手のまま不安に包まれながら調整。そんな気疲れが、徐々に身体に表れたのかもしれない。予選ラウンドは3位で通過したものの、3日目に体調不良を訴えて失速。この日も「朝はちょっと気持ち悪かったけど、なんとか集中してプレーを終えられて。かなりどっと疲れを感じています」と疲労を隠さなかった。

そんな後退の流れが変わったのは、前半4番(パー3)をプレーしていた時に「もう結果云々じゃなくて、自分の納得いくショットを打てる回数を増やそう」と思い直してから。前週「ファウンダーズカップ」では最終日に6位から29位に後退し、今週も優勝争いが見える位置からの転落。好成績で終わりたい気持ちがプレーの邪魔をしていた。

「ターゲット方向に意識が行き過ぎていた。意識が強くなると、いい構えやルーティンがおろそかになる。構える方向を決めたら、あとは自分のやることだけに意識する」。シンプルな思考に切り替え、プレーだけに集中した。「この試合に出られたのは本当に良かった。きのうときょうで技術的に何かを変えたわけじゃないのに、スコアにつながったのは大きな発見。トータルでいい発見が多かった一週間だった」

最新の年間ポイントランキングは53位。「優勝はもちろんだけど、ツアーの最終戦に出る順位(60位)で終わることが一番。そのためにも毎週しっかり予選通過してある程度上位で戦わなきゃいけない」と言う中、目標の圏内でシーズン中盤を迎えている。

次戦のメジャー第2戦「全米女子オープン」(30日開幕/ペンシルベニア州ランカスターCC)は付与ポイントが高く、大事な試合になる。次週のオープンウィークは米国に残り調整に充てる。「スイングで良くなかった部分をしっかり調整して。きょうのような攻め方を意識しながら試合ができたら」。今週の収穫を大舞台で生かしたい。(ニュージャージー州ジャージーシティ/石井操)