男子プロゴルファーの松山英樹が2025年に始まる新リーグ「TGL」に参加することを決めた。タイガー・ウッズとロリー・マキロイ(北アイルランド)の発案から生まれた、デジタル技術と実際のゴルフとを融合させた新たな形態の大会。マキロイがキャプテンを務めるチーム「ボストン・コモンゴルフ」が18日、松山の加入を発表した。

TGLはリアルとバーチャルを組み合わせて行われる新時代のゴルフリーグ。選手たちは一般のゴルフ場ではなく、フロリダ州に新設されたアリーナでプレーする。ドライバーやアイアンなどのロングショットはシミュレーターの巨大スクリーンに向けて打ち、50yd以内のショートゲームは実際のバンカーやラフ、グリーン上からストロークする。

松山らの主戦場であるPGAツアー(米国男子ツアー)に所属する24人のトップ選手が6チームに分かれ、ツアーの合間を縫って参戦。各チーム4人のうち3人による団体戦のマッチプレー(1日競技)を年間5試合以上プレーする。詳細スケジュールや賞金額は未定。

松山が加入するボストン・コモンゴルフはマキロイのほか、アダム・スコット(オーストラリア)、キーガン・ブラッドリーが所属。4人全員がメジャーチャンピオンという豪華な顔ぶれになった。松山はリリースを通じて「ボストン・コモン・ゴルフ、TGLの一員になれることをうれしく思います。心から尊敬するロリー、キーガン、アダムとチームを組めることに興奮と期待で胸がいっぱい。ゴルフの可能性を一緒に広げ、世界中のファンの記憶に刻めるような経験を届けたい。まずは4人で優勝することを目指します」とコメントした。

ボストン・コモンゴルフは、MLBボストン・レッドソックスやサッカー・プレミアリーグのリバプールFCの親会社であるフェンエイスポーツグループ(FSG)などの出資で設立。チームのマーク・レブCEOは「松山英樹の冷静さと粘り強さは、ロリーのダイナミックなスキル、アダムの経験、キーガンの勝負強さと調和し、チームの大きな力をもたらしてくれるでしょう。マスターズでの歴史的な優勝、卓越した技術、仕事への揺るぎなき信念は、ゴルフ界のエリートとしての彼の地位を確固たるものにした。4つの大陸を代表するメジャー王者選手たちによるチームが完成した」と松山の加入を喜んだ。

TGLはウッズとマキロイの共同会社「TMRWスポーツ(トゥモロー・スポーツ)」の発案により、約2年間の構想を経て2022年8月に設立が発表された。24年の開幕を目指していたが、建設中だったアリーナのドーム部分が損傷したため25年に延期されていた。

構想が明らかになった22年はサウジアラビア政府系資本を背景にした「LIVゴルフ」がスタートし、男子ゴルフ界は混迷の時代を迎えた。松山は欧米ツアーから引き抜かれた多くの選手らと同様に巨額のオファーを提示されたが、ウッズやマキロイの考えに賛同しPGAツアーへの残留を決断。今年2月「ジェネシス招待」でアジア出身選手として最多の9勝目を飾った。